皆さんこんにちは。
前回のブログで経営理念とは、当社は、何を大事にしているかという価値観を明確にし、その会社で働く社員、お客様、利害関係のある銀行その他に対して明確に示すことで、その会社に関係するみんなが協力しやすい状況を作るためのものであるというお話しをしました。
経営理念として自社の価値観を明確にすることで、今まで共に働いてきた社員やお客様等の中には、その価値観に共鳴し今まで以上に頑張ってくれる社員や今まで以上により深く緊密になるお客様がいる一方で、やる気を失い退社する社員や縁が切れてしまうお客様がいるのも事実です。
そんなことを考えると怖くてなかなか価値観を明確にすることはできないという方もいらっしゃると思います。
よく、人材の成果は、価値観×能力といわれています。例えば、包丁を磨く技術が非常に高い人が2人いたとして、一方の人は、その包丁を使っておいしい料理を作り喜んでもらいたいと思っているとします。もう一方の人は、その包丁を使って自分にとって憎い人を殺そうとしていたとします。この場合、同じ高い能力を持った2人の成果(結果)は、180度違ったものになります。それほど、価値観は重要なものです。
高い業務スキルを持った人でも価値観が全く異なっている社員がいれば、他の社員の足を引っ張ったり、会社にとって良くない影響を与えてしまっているということも多々あり、長い目で見ると、会社の成長・発展を妨げる要因になります。
放っておいても将来的に価値観が合わず、離れていくことになるでしょう。そうであれば、自社の価値観を明確にすることで、早い段階で会社と社員の双方にとって無駄な時間を費やさなくても済むようにすることの方がお互いにとって良いことになります。
会社を去る社員やお客様がいる一方で、新たに価値観に合った社員やお客様が集まってくることになります。
次に、その価値観にはすごく共感するのだけれど、実際に将来自分がいる会社がどのようになっているのかを想像できる社員はあまり多くいません。
そこで、価値観を実現した将来の会社像(イメージ)をビジョンとして明確にしていくことが必要となってきます。
バブル崩壊までの高度経済成長期に作られてきた終身雇用の制度は、ある意味、会社が明確に将来の会社像を示していなくても、自分の前にいる現実の上司の姿をみて、自分の将来像を想像できました。しかし、今は、終身雇用が崩壊し、転職が当たり前の時代になっています。また、長期不況で会社の倒産も増加しています。いつ自分が勤めている会社がなくなるかもしれないし、自分自身もいつ別の会社に行くかもしれないと思いながら働いている人が多くいます。こんな環境下では、会社側から積極的に将来の会社像(ビジョン)を示して伝えていかなければ、社員の方からは全く見えない状況になっているのです。
ぜひ皆様も、自社の価値観を明確にし、それを実現した会社の将来像を描いてみてください。
なお、7月3日(水)18:30~21:00に広島市まちづくり市民交流プラザで「社員のやる気を引き出し売上を伸ばす経営」と題したセミナーを行います。その中で、社員のやる気を引き出すための価値観や会社の将来像の作り方などのお話も致しますのでご興味にある方は、ぜひお気軽に御参加下さい。(ご参加費:2,000円/1名様、参加ご希望の方は、メール:micc-sakamoto@train.ocn.ne.jp、電話:082-537-4500、FAX:082-537-4535のいずれかにてお申し込みください。セミナーの詳細はスキルミガキ広島に掲載いたしておりますので、そちらをご覧ください。)