中心市街地、とりわけ既存商店街の活性化にとって重要なことは、決して単なる街並みの整備だけでは駄目です。また、まちづくり3法の改正に伴う大店立地法改正で規模の制約を加えることは、計画的商業集積の整備要件をすでに欠くことになるわけです。さらに、中心市街地のまちづくりにおける問題点の多くは、生活者の行動手段に対応できてはいないこと。つまり、車による来客者への整備が基本的に出来ていないことです。土地建物の権利関係と、決して計画的とは言えない既存道路網。これらを整備することから始めなければならないと思うのです。従って、商店街への車の排除等はもっての外と言えます。都市計画の再構築という意味では、法廷再開発であろうとなかろうが、国を含めた行政は法律改正の前に、都市再整備の施策が先にありきではないでしょうか?
 商店街の中を歩行者天国とする事などは、郊外型のショッピングセンターを見れば分かるとおり、各個店の前を車や自転車は通っていないはずです。しかしながら、車客への対応は充分出来ているわけで、中心市街地の駐車場・駐輪場不足と、そこから商業集積への動線が「ダイレクト イン」出来る配置計画になっているか等など、しなければならない「計画的」な事項は沢山散在しているわけです。
 商店街活性化の成功例が時々、マスコミや業界紙で紹介されています。その稀な成功事例が果たして何処でも通用するものなのでしょうか?小手先による、奇をてらった手法などは、長続きするものではありません。見かけ倒し、販促活動、店舗の化粧直し(というか、姥桜の厚化粧??)等の「戦術」の前に、「戦略あっての勝利といえるのではないでしょうか。その「戦略」を実践するには、余りにも多くの課題とコストと時間が必要です。これらの計画が策定されたとしても、過日独り言したように、当事者である商店街地権者の気運と問題の解決が、もっと先にありきかもしれません。
ところで、私は8月12日から16日まで夏休みを取ります。