作成方法を聞いて完璧なものを作っても目的が明確でないと意味のないものになってしまいます。

作成方法をいくらマスターされても肝心のところが抜けていませんか?
作ることが目的になっていませんか?

評価制度作成のご依頼は多いです。
ただし何のためにお作りになるのか、必ず確認させていただきます。

給与体系や評価が完璧になっても業績が上がるでしょうか?
大事なのは評価制度導入と同時に教育をしっかりとやらないといけないということです。逆に言うと、教育がしいかりと根付いていない企業が評価制度を導入しても破たんする恐れがあります。

例えば、部門ごとの評価を行い、目標達成した時には報酬を支払うとします。当然目標達成時には、報奨金を支払います。しかし、目標に対して未達の場合、どうなるでしょうか?減給はしません。あるいはマイナス分をプールして翌期に合算するなんてこともしません。

ということは、良い時だけ評価してもらい、報奨金をいただけるということです。だから会社や周りの従業員の方すべてに感謝の気持ちを持っていないといけません。そういう気持ちで仕事をされている方でないと報奨金を受け取る資格がないくらいです。

評価制度をきっちりと導入しようとすればするほど歪みが出てくる場合もあります。それは仕事よりもお金が好きな方が現れるからです。お金のためにしか仕事をしない人が出てきます。それに、報奨金をもらえなくなると、そういう人は職場を変えられます。結局、評価制度を導入して、会社にとってプラスは何も起こらないという結果を招く場合があります。

だから導入は慎重に!必ず目的を持って導入されて下さい!

あともう一つ注意点は、様々な評価制度関連のセミナーや勉強会が行われています。書籍もかなり書店に並んでいます。
しかし、それはある一部分でのモデルケースに過ぎません。評価制度は100社あったら100通りのものが出来上がります。オリジナルのものを作り上げる力がないとダメだということです。

業界特性、企業規模、社風、経営者の経営に対する考えなど、すべてを考慮して作らないと意味のないものになってしまいます。

くれぐれもセミナーなどで良い話を聞いたと思って、おのぼりさんにならないで下さい。

導入を検討されるなら1年くらいのスパンで、「良いもの」をお作りになられることをおすすめいたします。