2018年 11月の記事一覧

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18年11月23日 15時06分21秒
Posted by: yanagizawa

日産自動車、カルロス・ゴーン会長の巨額な給与の虚偽報告や脱税による逮捕が大きなニュースとなっている。有価証券報告書への虚偽記載、私的な支出を会社に負担させる業務上横領なども含むもので、日本人の感覚では考えられない程巨額であった。更に居住する超高級マンションや海外の幾つもの別荘家賃を会社に負担させるなど常軌を逸する事態もあったとのことである。
以上の如き状況は日本での常識では驚くような出来事であるが、もし類似状況が中国で発生したとすれば、「嗚呼又か!」と言った程度である。前にも紹介したが、中国で摘発される虚偽の申告、業務上横領、脱税などは贈収賄と並んで、巨額である、関係者に“公平”に分配しない、政治的に反主流派である、の三条件に該当しなければ逮捕されるなどの事態には至らないとのことである。日本人は斯様なことも肝に銘じて管理運営に当たるべきであろう。
 私自身の経験事項の中にも、幾つか思い出される事例がある。十余年前寧夏回族自治区の日系企業に赴任した際、個人所得税を申告したが、外国企業受け入れ機関の責任者より、「貴方の行動は模範的であるので、地元のテレビ局に取材させ放送したい」との話があったが、これは当たり前の事柄として断ったことがある。又ODA技術協力の現地管理事務所で仕事をしていた際機材の現地調達は、三社以上の製造業者から見積もりを取りオープンに比較して購入したが、後日全ての業者に一定比率のリベート上乗せするよう、中国側で密かに手が回されていたことが判明したが、対処しようがなかった。商社の現地事務所の所長をしていた時には、営業税の申告を税務署の担当者が代わるたびに接待させられ、お歳暮やお中元として、希望品を提供させられた(但し、彼等の月給額以下の水準であったが)。
国情の違いが大きいが、今回のカルロス・ローン事件には、どうやらフランス政府の“陰謀”の匂いもするが、彼への権力の集中というこの一件は、「権力は腐敗し易く、絶対的権力は絶対に腐敗する」との歴史的に証明された格言が実証されたとも言えよう。

 話は変わるが、現在外国人受け入れ問題が国会で論議されており、遠からず受け入れ拡大の法令が決まりそうである。日本社会に混乱を招くとか、犯罪が増えるのではとの心配する向きもある。
 私は日本の長い歴史を振り返れば心配無用と言いたい。多くの日本人は、我々日本人の殆どは元々渡来人であることに留意していない。長く続いた縄文時代の人口は15万から30万だったが、紀元前5-6世紀から飛鳥時代(7世紀)にかけて、中国大陸や朝鮮半島からの渡来人が断続的にやって来て、人口は急速に増加して4-500万人になった。文化的にも弥生時代、古墳時代から国家体制の確立する律令時代に移行した。原日本人であった縄文人と渡来人の比率は日本各地で発掘された人骨のDNA鑑定で80%以上は渡来人か渡来人系であることが判明している。大部分の文明的なものは渡来したが、精神的なものは縄文時代から現代にまで続いている。それは島国であり、冬でも緑豊かな温暖な気候、毎年の様に台風がやって来て、地震や火山の噴火も多く周囲は海で囲まれている。全ての動植物は環境の影響を受けると言われるように、この様な地政学的環境の中で数万年暮らして来た縄文人は、自然の恵みに感謝し一方では自然の凶暴さや疫病をを恐れ、互いに困難な事態に遭遇した時は助け合い、平常時でも互いに思いやりを以て接する民族となった。自然崇拝や祖先崇拝が神々への崇拝、信仰となりお参り前には身を清める習慣にもなった。渡来人も2代目、3代目以降は、自然に大和心を持つようになり現代に至っていると言えよう。

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18年11月03日 12時59分24秒
Posted by: yanagizawa

 標題に入る前に前回の宿題に就いて触れよう。
1、米中貿易摩擦が貿易戦争とまで言われており、両国が輸入品に懲罰的関税を課しあっているがそれ程長く継続するとは思えず調整されるであろう。互いに弊害の方が大きいからである。アメリカの対中貿易赤字が膨大になったのは、アメリカ企業の生産性向上努力が不足して競争力を下げたからである。対日貿易赤字原因も同様である。又中国の知的所有権侵害が多いのは事実であるが、その対策は該当する企業、個人を懲罰し補償させる対策を大々的に実行すべきであろう。トランプ大統領は、「アメリカ第一」とか「Make America great again」と声高に叫んでいるが、何処の国にとっても自国第一であり、良い国にしようとしている。叫ぶより実行第一であり、中国の方が巧妙だと言うことである。以前にも再三紹介したが中国にはアメリカだけでなく西欧や日本の如きモラルは元々なく、知識人によれば古代に於いては無償にて中国の進んだ文明的成果を分け与えた、「先進国はけちけちするな!」との思いが強い。一方では中国独自の技術など不法に入手しようとすれば、スパイ容疑で逮捕するであろう。中国に対抗するには法的に遠慮なく対処するのが効果的である。日本や欧米は歴史的な負い目があるからか、中国の不法な又は一方的な動きに対して腰が引けている。
2、10月25日に安倍総理は首脳としては7年ぶりに訪中したが、「言うべきことをあまりはっきり言わなかった」との批判もある。私はバランスよく指摘したと見ている。「一帯一路」に対しても、無条件で賛意を表した訳ではない。角突き合わしていては日中双方共に利益がない。中国からの観光客が激増しているが、この傾向は是非とも保持したい。どんなに歴史問題などで対日批判しても、本当の日本に関する良き情報が中国国内に拡散していくであろう。むしろ多くの日本人は安全保障問題に関して、あまりにも無関心、無頓着であり、幻想的平和主義を過信していると言えよう。
3、韓国の最高裁で戦前三菱重工が,朝鮮半島労働者を強制労働させたとして(徴用工問題、実際は労働者側が募集に応じたもの)、補償をせよとの判決されたことが大問題となっており、日本側は政府のみならず強く反発、抗議しているが、当然と言えよう。遥か昔の1965年に既に解決済であることはメディアで報道されている通りであるが、「慰安婦問題」と併せて、何故解決後相当時間が経ってからこの様な無茶な要求、言いがかりをつけるのか、原因にまで突き詰めた論調がない。日本側にも問題ありと思う。中国も同様であるが、対日コンプレックスの裏返しである。例えば日中戦争の相手は蒋介石の中華民国であり、現中国は戦後4年経た1949年10月1日に成立したので、戦勝国になれない恨みがある。日本の国土を全く占領出来なかった無念さもある。韓国に至っては戦前日本の一部だったので、当然戦勝国ではないが、僅かでも日本の領土を占領したい願望があり、竹島の問題となっている。戦前日本が災難を与えた国々や地域で台湾、香港、東南アジア等には類似言動がないが、中国と韓国は古代文明で日本の師匠であり、先輩だったといの思い込みが背景となっているのが大きな原因である。今後何年たっても手を変え、品を変えて対日要求して来ると見るべきでしょう。前にも触れたが、全中国を占領し支配したモンゴルには全く恨みもなくチンギスカンを祀っても問題ないのは、今のモンゴルは人口も少なく貧しいからだと言ったある中国の知識人の言葉や韓国のパククネ前大統領の「日本には千年の恨みがある」との言葉、40年以上も前に“親日家”だった韓国人が宴席で北朝鮮が日本を攻撃すれば、すかさず韓国が北朝鮮に味方して日本を攻撃すると言った言葉にも表れている。逆に北方4島を占拠しているロシアは日本に友好的で、日本大好きロシア人が大変多いのが実態である。中韓に対しては、「褒め殺し」が効果的で、元師匠としては彼等の対日非難・要求は恥ずかしいことだと思わせる様に根気よく誘導するのが、最善と思う次第である。

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