4月1-21日の三週間、深甽(シンセン)、大連、武漢の順で旅行したので、報告します。
   深甽、武漢では友人宅に厄介になり、大連ではホテル住まいでした。
  今回の旅で感じた要点を政経両面にしぼって記しますと:
 1、経済面では、深甽は既に停滞期に入っている感あり、昔から知識分子は熱烈歓迎だが、さもなくば一定の金を払わないと戸籍は入手できないと言われていたが、現在戸籍取得のみならず、12万元支払えば、二人目の子供の出産も認めるとのことで、友人の「又友人」は10年振りに2人目を生んだとして、大変幸せそうでした。
   然し現地マスコミ報道は、今迄に達成した成果を他地域と比較して、強調するものが多く、現地の人達の話や街の雰囲気からは余り活力を感じませんでした。然し12年ぶりの訪問だったので、滞在した宝安地区など樹木も生い茂りすっかり落ち着いた街に変わっていました。
大連も逢う人達すべて、今尚リーマンショック前のレベルに戻っていないと言い、テレビ等も深甽類似で大連の素晴らしさ宣伝を重点とする傾向を感じました。一方内陸部の武漢では、各界の人達に逢いましたが、全て元気溌溂、政治的発言でも遠慮なしの感があり、マスコミも「わが市は今こうしている、これからこうする」と言う点を強調して報道していました。更に地方の中小都市の方がもっと、発展速度が速いと友人達は強調していました。
三市どの新聞売り場にも人民日報が売られておらず、代わりに以前は党幹部しか読めなかった「参考消息」が売られており、少し遅く行くと売り切れていました。発行部数最多と言うのも肯けました。
2、政治面では、自由化や民主化は既に潮流(底流)となっており、止めようがないと実感しました。  武漢の街角では、市(地方都市)の幹部の汚職と自分の窮状を訴える年配者が、「公安に訴えても取上げてくれない」と、大書した文書を舗道に敷いて、通りすがりの人々に訴えていましたが、一昔前なら直ぐしょっ引かれたでしょう。又武漢市当局は5月には三名の「布衣参事」(庶民出身のご意見番)採用する旨の案内記事を見ました。従来の参事は「両正一高」と言われ、正局長級以上、正高職称、高著名人に限られていたとのこと。3月の全人代で温家宝首相の総括演説では、改革と言う言葉を70回も使ったとのこと、国のトップも静かに改革促進に舵を切ったと見られます。道教、 仏教何れも寺院の再建、拡張工事が大々的に進んでおり、参詣者も多くお賽銭も莫大になると見られと同時に、信仰の自由が保障されている証拠だと見られます。深甽では4月4日に友人達と 鳳凰山にお寺参りに行きましたが、駐車場から1.5km程度の中腹のお寺まで、長蛇の列で一日で7-8万人の参拝者があったと見られます。
柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
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