2012年 9月の記事一覧

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12年09月25日 16時17分05秒
Posted by: yanagizawa
 尖閣諸島問題に関連し、中国各地で単なるデモではなく多数の破壊暴動が発生したが、残念ながら今後も再発すると見て置く必要があろう。私同様長年日中関係に従事した知人の一人は、「多くの中国人は歴史的にも国際法上も日本側に正当性があることを知らないのだから良く教えてあげるべきだ」と言っているが、斯様な考え方は危険ですので、皆さんはくれぐれも自重して頂きたいと思う。若しある中国人が、日本側の言うことが正しい等と言い、それを他の多くの中国人に知れた場合、その人は袋叩きに遭い村八分にされるでしょう。テレビ等でコメンテーターとして中国籍の著名人を参加させ意見を求めているが、本音で話せる訳もなく、彼等を参加させるのは非常識と思う。以前米国の軍用機が中国の在外公館を爆撃したり、中国の軍用機を撃墜したりしても(何れも誤射ではあったが)、今回の如き広範な暴動は起きなかったし、昔珍宝島の領有問題でソ連と局地戦に及んだ時も、全中国での暴動等発生しなかった。何故か? 前にも若干触れたが、もっと根深い原因があり、日中関係は今後も厳しい状況が長く続くと受け止めておくべきだろう。
1. 先ずもって、日本の古代文明は中国が与えたものであるにも拘わらず、近代に至って日清戦争で負け、1931年以来15年間蹂躙され満州国(中国では偽満と言う)を作られ、各地に租界を作られる等支配された。1945年に中国も戦勝国の仲間になったが、敗戦国の日本の方が早く且つ高い経済レベルに達し、文化的にも一流国になってしまい、今なお勝利感を持てずリベンジも果たしていないとの潜在意識を有している(類似の潜在意識は韓国や北朝鮮にもあり、他の多くのアジアの国々とは全く異なる)。
2. 私はソ連とも1961年から84年迄断続的に10年程、貿易を通じて付合いモスクワにも3度訪問したが、全てのロシア人は極めて友好的で且つ文化的であった。これは日露戦争の敗北を北方4島の占拠(不法ではあるが)という形でリベンジを果たし、潜在的なコンプレックスを持っていないからであると見ている。
  3.  従って日米が軍事同盟の関係であるのを承知の上で、中国首脳は米国の首脳との会談で、日本と共に戦った昔話を引用して日本の“軍国主義”を抑える為に協力してくれと、言うことになる。台湾問題初め多くの国家的政策や国家理念の相違を超えて、私の中国人の意識調査では最も好きな国はアメリカとなってしまう。
  4.50年余も前のことであるが、長崎国旗事件を理由に(日本が中国国旗を侮辱した右翼青年を軽犯罪として処理した為)、日中貿易を全面的に中断(普通の日本人には過剰反応と思えるが)したことがあるが、上記の如き背景がある為である。
  5.40年前国交正常化交渉時、賠償権を放棄したのも巷間伝えられている様に、蒋介石が放棄したから止む無く放棄したと言うのではなく、半永久的に中国には負い目を負わせて置いた方が、戦略的には有利であるとの毛周両首脳の決断だったことは中国人も
    ほとんど知らないが、事実である。
     言葉足らずではあるが、上記の如き背景がある為尖閣諸島を奪取しようとの中国の決意は固く、長期戦略的と見るべきである。中国の海軍力が更に強大になり一方社会的状況が不安定になった時には、南沙諸島の二の舞になる恐れが大きい。中国は無人島の状態なら日米安保も実際には発動されず、米国は調停者風を装い、せいぜい言葉だけの対中非難に終わると見ていよう。日本はむしろ国防問題では中国や韓国を見習うべきで、それ相応の覚悟による施策と、対外広報に注力すべきであろう。
    柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
    Mail add. Knhr-yana-@jcom.home.ne.jp
  
12年09月13日 13時03分07秒
Posted by: yanagizawa
  幹部社員や取引先との飲食・懇談は、皆さんも日本同様されていると思われますが、私の経験とそこからの教訓を若干紹介しましょう。経験と言うのは主として地域別ですが、最近は何処でもやや乱れています。5ヶ所のみ紹介します。
1.☆ 北京:700年余首都であった為か、座席の選定を含めやや格式ばっています。酒は主として度数、53-56%の強い白酒です。客(部下であっても)を立てるのは全国共通です。伝統的老舗(老字号)料理店にはいろいろ逸話があり、お奨めです。
  ☆ 上海:強い白酒を嫌い紹興酒(度数18%程度)とかワイン主体で、所要時間も短いのが一般的です。国際都市との潜在意識があるようです。
  ☆ 武漢:ビール用の大きいグラスに並々と強い白酒を最初に注ぐ場合が多いが、一気に飲む必要はありません。“楚国”の伝統かやや豪快な雰囲気を楽しみます。
  ☆ 寧夏:やはり白酒主体で、漢餐(中華料理)では、豚肉も出ますが、羊肉が中心で丸かじり等ワイルドです。味付けは回民(イスラム教徒)好みです。
  ☆ 大連:最も日本人の好みに近いでしょう。白酒も42度程度のものもあり、日本の
   焼酎(沢山の銘柄がある)でもよいでしょう。
2.中国では何処でも、酒を相当飲んでも暴言を吐いたり、乱れたりしません。若しそうでないと大変見苦しいと思われます。又部下に対して酒の勢いで日頃言い難い事を言ったりすると、男らしくないと見られます。尤も中国人同士の宴会でお互いに褒めあい、感謝しあいながら、宴会終了後相手側の悪口を言うのを何度も耳にしましたが、これも頂けません。素行や仕事ぶりが好くない幹部社員には酔ったふりして10の褒め言葉を言った上、一つの厳重忠告を言うのが効果的でしょう。
3.上手な酒の飲み方:中国人は自分が接待された立場でも盛んに酒を勧め、酒に自信ある日本人でもダウンしてしまうことがあります。昔ある中国の友人が教えてくれた「酒飲み三か条」を紹介します。
  ① 宴会開始前に水(ペットボトルがベスト)又はお茶を用意して貰い、いきなり白酒で乾杯せざるを得なかった場合は、即目立たぬように注意しながら水を飲む。
  ② なるべく早目に脂っこい料理に口を付ける。
  ③ 酒を飲む場合は、部下との飲食であっても必ず、「xxxの為に乾杯」と言ってから、酒を口にする。乾杯と乾杯の間に勝手に一人で飲むことは避ける。酒好きの日本人はこの傾向が強く、結果的に中国人より沢山飲まされる。
    柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
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12年09月05日 15時54分05秒
Posted by: yanagizawa
2006-9年の3年大連の開発区に居住した時の体験から、観光客だけでなく常駐日本人も
あまり行かなない穴場とも言うべき氷峪溝、銘湖、金石灘、棒捶島、仙洞観音閣の5ヶ所を紹介します。
1.氷峪溝:大連より200km程東北に位置する荘河市市街地より40km程内陸部に入る。
 定期観光バス利用が便利で、高速道路を走るので、2時間半前後で行ける。現地では東北の桂林とも呼んでいるが、東口駐車場近くにダム(と言うより堰)があり、上流に少し歩くと更に低いダムがある。更に5-600m進むと本格的なダムがあり、その上部は比較的大きな湖となっている。ここで遊覧船に乗り往復4-50分山合を遊覧するが、夏でも涼しくみんな天国に行った気分になり、自然とすれ違う他の船の乗客たちとエールの交換をする。
 但し、ここでの乗馬は要注意。山中まで連れて行かれ片道料金で、帰りは別料金と言われ、断固下馬し徒歩で戻ったがひどい目にあった。手相見もボッタクリで要注意。
2.銘湖:温泉付きスキー場で、開発区からだと高速を出て10分以内、一時間で行ける。
  40年振りにスキーを楽しんだが、人工雪で良く滑りやや緊張したが、初級、中級、上級とコースが夫々になっており(全てリフト付き)、用具類もレンタルで、昼食代、温泉入浴やバス代共に全て料金(300元だったと記憶す)に含まれている。70歳直前のじじいが自由に滑れたので(但し初級と中級コースのみ)、安心して行けます。
 3.金石灘:開発区の中心から18kmから25km程度東方に位置するが、空気も水も清浄で、深呼吸したくなるでしょう。金石灘国家旅游リゾート地区に指定されており、自然環境はハワイのワイキキ海岸より良いとの印象。但し全体的管理やサービス面がちぐはぐであるのは残念。手入れの行き届いた観光道路で行くのも良し、電車で行き現地で飾り立てた馬車に乗るのも自転車を借りるのも良い。尚、駅近くにはディズニーランドを小型にしたような「発現王国」と言う、遊園施設もある。
 4.棒捶島:大連市街地の東部海岸の一部で、以前はVIP専用海岸だったが、今は一般に開放されている。4年前に行った時には迎賓路途中に大門があり下車し入門、有料で一人20元だった。海岸までは数百メートル手入れの行き届いた遊歩道を歩く。海の水もきれいで、海辺の小高い森林も散策可能であり、VIP気分になるのも良し、家族連れで行くのも良いと思います。
5.仙洞観音閣:大連での最高峰大黒山(標高663m)東北側の中腹にあります。大黒山は軽軌電車の開発区駅の北側にあるので、駅前タクシーで2-30分で行けるでしょう。
 大黒山東南部のふもとで下車し、770段の石段を登り詰めると半ば洞窟内寺院に到着、
 体力テストを兼ねて行くのも良いでしょう。開発区に工場をお持ちなら従業員の行楽行事として取り入れることをお勧めします。
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