1店舗目が上手く行き2店舗目以降の展開は、親族ではなく他人に任せないといけない場合があります。また健康上の問題や年齢的な問題で後継の方に店舗経営をしていただく場合もあると思います。その際、どんなことを注意すれば良いですかと質問・相談があります。

まずはお金の問題です。他人に店を任せる時に出てくるのがお金。きっちりと管理していると思っていても抜こうと思えば、いつでも誤魔化しは効きます。それと自分で店を作った方なら経験があると思います。資金繰りの苦労というのはやってみない限りわからないものです。そのお金の大切さをどこまで理解できるか、単純に教えてわかるものではないからです。

次は商品の問題。仕入れた商品がお客様に販売される前にどこかに消えます。在庫が合わないという問題が頻繁に起きると危険です。毎日、棚卸をするくらいでないといけないという店もしばしばあります。

3つ目は清潔感・クリンリネスの問題です。実質、自分の店ではないので清掃レベルが低い時があります。清掃は必要だからという義務感からやっていては繁盛店になりません。

4つ目は、スタッフとの関係です。現オーナーの時は何一つ不平不満が出なかったのに、オーナーが変わると問題が起きてきます。やはり店は人に付くということだと思います。

理想は、今の状態をそのまま引き継いで欲しいです。ところが良からぬことが次々と出てきます。人を信じないという訳ではないですが、自分がやっていた時の80%やってくれれば良しと考えることです。

能力のある方なら、引き継いだ瞬間、数字をグッと伸ばされます。もし、自分が店を任されたらどうしようか頭の中に想定されているからです。でもそんな人は現実には少ないです。今の数字を維持するので精一杯。少しでも下がらないように真面目に一所懸命やってくれている姿で満足されても良いような気がします。

最後は人間性の問題。現経営者の方が好きで応援してあげたいと思う人ならば、譲られても良いと思います。自分が納得して譲られたのであれば、もしものことが起こっても胸に収めることができます。しかし、腕だけが良くても現経営者の方と考え方が違ったり、あまり好みでない人に譲ると後々問題が起きて来るようです。

結局、失敗しても良いと腹をくくっているかどうかです。今のまま永遠にやって行って欲しいという願いもわかりますが、そう甘くないと思います。現経営者の方が必死で守って来てやっと辿り着いた店です。苦労なく引き継げるということはないと思います。それも理解の上で、引き継がれるかどうかです。

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