自分が引き継いだ時には、市場が縮小していた。業績が下がった状態での引き継ぎ。かなりつらいと思います。

会社の歴史・暖簾を守らないといけない。現社長の後を継いで残して行かないといけない。いろんな事情から引き継ぐことが規制路線のようになっておられる場合もあるようです。

業種業界によっては「息子に後は継がせない。この事業は私で終わりにします。」と宣言される方もおられます。でもこれも賢明な生き方だと思います。現業の市場が縮小し、今後ますます厳しくなると予測されるのに、息子さんに引き継がれても苦労されるだけです。

もう昔のように後を継ぐのが当たり前という時代ではなくなったように思います。今の状況や今後の予測は別として、継いでもらわないと困るとか、親戚や周りの人の目があるからという理由で引き継がれても順調に行く可能性はあるのでしょうか?

事業承継の問題は、誰が引き継ぐかということよりも今後の事業性があるかどうかで判断すべきではと思います。そのための調査・分析を行い、どのくらいの売上推移で行くのか予測しないといけません。

おそらく現状維持なら良い方で、かなり厳しく見ていた方が良いと思います。また、現業のまま引き継ぐというのではなく、何か新しい事業を立ち上げる可能性があるのかどうかも検討の余地有りです。守ってばかりいると伸びません。衰退しいて行くだけです。

現業は何とか維持しながら、新しい事業を興すというくらいの気概が必要だと思います。成功されている方を見ると第二次創業のような形で、時流に合わせて自分なりの事業を興されています。

現業の処理を息子さんに任せるのも酷だと思います。現社長ができれば綺麗に一旦整理することも考えられてはと思います。

事業承継をお考えならば現業の今後の伸びしろとビジネスモデルの再構築を考えることが大切です。どうやって事業を継続させて行くのか、それを議論しないと前に進まないと思います。苦労だけ息子さんに行くというのは、かなり心配です。

業界低迷・縮小下では、もう無理をなさらない方が良いと思います。いずれ今以上の厳しい局面が必ずきます。視点を変えて、何が大事なのかを見極めて対応することが賢明なような気がします。

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