売上はコントロールできても、景気や業界はコントロールできません。だからなかなか予想通りに行きません。

計画が甘い訳ではなく、世の中の景気が予想以上に悪いからです。また業界動向も悪く、さらに今後の見通しも良くない業界もあります。どこまでマーケットが下がるのかそれも予測しておく必要があります。

今までのようにマーケットが伸びるか横ばいかという場合の計画は、比較的簡単です。外部環境を考慮せず、自社努力でどこまで伸ばすことが可能なのかを数値に落とし込めば良かったです。

ところが今の現実を考えてみますと、自社の計画数値を外部要因抜きで考えて計画を作ると予想通りに行きません。それだけ外部環境に影響しやすくなっています。

計画書の中に、世の中の景気や業界動向の予測や読み込みを極力入れた方が良いと思います。

昨対を維持したり、伸ばそうと思えば、景気や業界動向が下がっている分も含めてさらに伸ばさないといけないということになります。

作成者が間違っているのではなく、予測がつかないため苦戦されています。

そうするともう一段厳しく予測した数値を作る必要がありそうです。特に固定費の削減をさらに進めておかないと、経営数値が悪化する恐れがあります。何とかなるだろうとか、もう少し待てば景気が良くなるだろうといった甘い観測はしない方が良いのではと思います。

景気や業界動向は今以上に厳しくなると予測した上での計画づくりが必要です。
具体的には、今以上に固定費を下げて損益分岐点を下げるか、あるいは将来に向けて新しい事業を育てるかです。

どちらも折り込まれず、過去の数値からの予測だけでは難しいのではと感じています。

景気や業界動向に左右されない会社を作ろうというのが昔の合言葉でした。今はそうも言っておれません。それをどこまで折り込んで計画を作れるか、それが鍵のようです。

そのためには、計画を1年単位ではなく、四半期ごとに見直すことも必要ではと思います。

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