例えば、セミナーや研修会に参加しても伝達講師ができることが大切です。自分で理解して、納得するだけなら皆できます。自分が習得したものを他の人に伝えれるかどうかそれが鍵です。

役職者の条件の中にこのことも入ってきます。自分の能力を高めるだけでなく、人に教えることができる能力が必要です。

「私は人に教えるのが下手なのですが、どうすれば良いですか?」という相談をよく受けます。皆、最初から得意な人なんて少ないと思います。経験を積むしか解決しません。

やり方なども自分で工夫して、いろいろチャレンジされることです。これと言った答えは別にないです。部下と向き合うことです。

その時の注意点は、自分が基準にならないこと。当たり前のことが出来ていなくても怒らないこと、顔に出さないこと。

要はそれが守れないので、教えることが上手くいかないということになるようです。内容や伝え方ではなく、自分が成長していないので教えることが上達しないと言われます。

また聞く方の姿勢が良くないので、教えようとしても上手くいかないとおっしゃいます。

おっしゃることはよくわかります。でも出来の良い方ばかりではないです。自分より出来の良い方はいないと思った方が良いくらいです。自分よりレベルの低い人に指導することが教えることになります。

人に教えるということは、自分が勉強させてもらっているんだと思った方が良いかもしれません。会社や上司の方の狙いは、実はそこにあるのです。教える側の方に成長をして欲しいという願いがこめられています。

失敗もたくさんすると思います。悩むこともあると思います。そのことから逃げずに人間的に成長して欲しいと思っておられるからこそ、教育係を任命されているのです。

人としての大きな壁は、教えることができるスキルを持つことです。簡単には会得できません。一生かかるかもしれません。だから面白いのです。

教えるということに興味を持った瞬間、物事の考え方が変わると言われます。是非、興味を持って仕事に励んで下さい。