年賀状に書かれてあった一言がちょっと気になりました。

うれしい報告でもあり、危険性も潜んでいるように思います。
たくさんの従業員を雇用することが社会性を満たす良い社長の条件、というのが今までの通念でした。

ところが、世の中が変わり、時流の変化が激しく、先行きが読めなくなっている中で、安易に規模の追求や従業員数を追い掛けても良いものなのかどうか疑問です。

起業した時の夢もあると思います。しかし、起業時の夢と起業してからの夢は違っても良いのでは?起業時の夢に固執していては、いつか危険な状態に陥るのではと心配です。

夢はいつしか実現したいものです。ところが立場が経営者となった瞬間、自分の夢を追い続けることができなくなる場合もあります。

船が沈まないように上手に舵取りをしないといけません。
一人でも多くの従業員を雇用したいという真摯な気持ちはわかりますが、それ以上に雇用した従業員の方々の生活を守ってあげることが大切だと思います。

社員数が企業の善し悪しや社長の器を計る時代ではないです。
無理せず、自分の力を把握して、潰さないように経営することが一番ではないでしょうか?

昔は、中長期経営計画書の中に、社員数を記入していました。
ところが今の世の中では、従業員と言ってもいろんな雇用形態があります。
一概に社員数を当てはめるには無理があります。

それならいろんな雇用形態を加味し、総額の人件費を入れた方がベターではと思います。

単に社員数を謳っているだけのものは、古い経営のように見えます。
柔軟に対応しているのが一番。

「御社は従業員数は何人ですか?」とお聞きするのもタブーかも・・・

本当に大事なのは、数ではなく、柔軟な雇用形態で総額の人件費を抑えることだと思います。

「武内さん、うちの従業員数は即答できないんです。いろんな雇用形態で雇用していますので、総務のものにデータを出させますから、少しお待ちください。」という社長の方が現実的で、これから伸びられる社長のように思います。