製造業では、貸借対照表と損益計算書以外に、製造原価報告書というものが上がってきます。

その中の内訳を見ると、材料費・労務費・経費、あるいは外注加工費などが科目として計上されています。

世間一般の企業ですと、経費カットは一般管理費の見直し、チェックから入ると思いますが、製造業では一般管理費よりも製造原価の方がボリュームが大きくなっています。

この製造原価にメスを入れて行かないと、額面で大きなカットができません。
意外とこの製造原価のチェックが入っていないのが実情です。

例えば、製造原価報告書の科目の中の内訳が詳しく記載されているかどうかでわかります。「経費」という科目で金額表示だけされていても中身はわかりません。

そういう計上の仕方をしていると、コストカットは難しいでしょう。昔からの風習でそうなさっているのだと思いますが、コストカットは費目の見直しからです。

それができないといつまで経っても同じです。
実は、原価の見直しは、現場から行うのではなく、経理面のこの製造原価報告書の記載内容から見直さないと実現が難しいと思います。

費目を見直し、新しい製造原価報告書を作成されるといろんなものが見えてきます。

誰が見ても多い、少ないがわかるものを出さないと、議論になりません。
会議をしても数字の話が出てこないということになります。

概ね製造業では、一般管理費の10倍程度が製造原価になっています。
どちらを削減した方が効果があるかは一目瞭然です。本社経費を削減するとしても限界があります。ほとんどが人件費と減価償却費と家賃です。
本社でそんなに経費を使っているところはないでしょう。

企業規模が大きくなればなるほど、1%の削減効果は大きくなります。
そのことを意識して現場の方が仕事をすることが大事です。

目標は、製造原価3%カット!

アドバルーンを上げて取り組んでみられませんでしょうか?
ただし、製造原価報告書の費目をもう一度見直して下さい。