大手企業では人材が豊富。常に新しい商品・サービスの開発を行うことができます。現業とは全く異なるものでも事業化が見込まれるならOKです。それに、時代の流れと共に、大きく変化させないと生き残っていけない業種もあります。そのような業種の方はドラスティックに業容を変更されます。それが生き残って行く最善の道だからです。

ところが中小企業では、人材が余っている訳ではなく、活かせる経営資源と言っても不動産くらいです。業界動向が悪くなったために徐々に業績が悪化しているというところがほとんどです。しかし、現業と異なることを実行に移すパワーも知恵もないというのが本音だと思います。

でも実際に今後10年、20年と生き残って行くならば、現業にこだわらず新しいビジネスを模索されても良いのではと思います。経営陣が現業にこだわり過ぎると、経営状況を悪化させるだけになる可能性があります。

現業の見直し・改革を行ったとしても固定費を圧縮し何とか黒字化できるくらいまでです。明るい未来が見えて来る訳ではないです。過去の売上に戻すことはほぼ困難でしょう。そうすると何か新しいことに着手しない限り、現状を
大きく打破することができません。

今の事業を守り続ければ何とかなるのではという甘い期待感はどこかで捨てた方が良いのかもしれません。優秀な経営者の方は、事業領域を決められません。壁を決して作られません。常に企業を活かすための事業を見つけてこられます。その可能性を探り、実行に移せているかどうかが大切だと思います。

10年経ったら全く違った商売になっていたというくらいでも良いのではないでしょうか?

再生局面で出て来るのは、この新しい事業が見つからないということです。今の事業を整えても飛躍的に売上が伸びることはないです。そこに何かプラスアルファさせないと窮状を脱したことにはなりません。

経営陣に大事なことは、新しいビジネスの芽を探し続けることだと思います。この議論を行わないと、事業は縮小して行くだけです。

現業がダメになったら終わりなんて悲しいことが起こらないように、上手に舵取りすることが大事です。

次の事業の芽が企業の将来を決めるような気がします。

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