経営で一番大事なのは、リスク回避です。リスクの大きいもの、リスクがかかるものは避けたいです。それが一つの基準になってきます。

現場から誰もやっていないのでやらせて下さいという提案があった場合、どう判断すれば良いのか意見が分かれるところだと思います。

しかし、判断基準は明確です。
現在、利益が出ているなら、新しいことにチャレンジしてさらなる業績アップを図ることも面白いと思います。逆に利益が出ていないなら、新しいことにチャレンジして赤字を出すかもしれないことはできないはずです。

この判断基準が現場サイドにない場合があります。おそらく部内の会議などで盛り上がり、よしこの企画でやるぞぉと血気盛んになっておられるのだと思います。

しかし冷静に考えてみると、企画を考えないといけないのは事実ですが、利益が出ていないのなら、確実に収益性が見込めるものを実施すべきです。

それとマーケティングの原則は、他社が成功した事例を真似て実施することです。他社が当たってもいないものを自社でいきなり実施して成功するでしょうか?

業界内、あるいは商圏内一位の企業であるならリスクを冒してでもやってみる価値があるかもしれませんが、そうでないなら他社の成功事例を真似て、少しアレンジして出せば良いと思います。

だから中小企業様の会議では、過去にこの企画で成功された企業様はありますか?とお聞きします。

そうでないなら、リスクを冒してまでやる必要はないです。
それが、現実的な生の経営です。

経営は遊びではないです。面白そうだからやってみようではダメです。
確実性と収益性が必ず問われます。失敗した時のリスクや負債は誰が負うのでしょうか?

そういう誤った意思決定をするリーダーを作らないことです。
会社は遊びで企画を実施することはできません。収益性が見込めないものに投資はできません。

「誰もやっていない企画なのでやらせて下さい!」と言えるのは利益が出ていて余裕のある会社しかできないということを重々社員の方にお伝えされてはと思います。