従業員からの補修・改修の要望が高く、経営的に見ると、投資が出来る状態ではないことが多いです。必要最低限の補修・改修に留め、収益は資金繰りに充てることが大事です。

しかし、設備投資は必要最低限の補修・改修に抑えると言っても目安が必要です。

その目安は、減価償却費の範囲内に抑えることです。減価償却費は未来への投資金額です。一般管理費の中の費目の一つという意味以上のものがあります。

この毎年計上される減価償却費の範囲内に補修・改修費が収まっていれば良いですが、超えているようでしたら何かを削減しないといけません。

また、補修・改修費は毎年かかってくるものですので、長期的な視野で計画を立てることも必要です。だから5カ年の投資計画ではなく、補修・改修費の計画が必要になってきます。

補修・改修費をかけないと事業運営に支障をきたしますが、極力お金をかけずにどうやって抑えるかが大事です。現場からの声を鵜呑みにしていては経営が成り立ちません。

このやり繰りが上手な会社が利益を上げられます。

皆さんの今一番の悩みは、この投資に関することです。事業を何十年もなさってこられ、業績が悪くなり、立て直しを図ろうと思っても投資に充てるお金がありません。事業継続、業績回復のためには投資は必要なのはわかっておられます。優先順位をどのように付けて、実践すべきなのかその相談が多いです。

しかし、補修・改修は一時的なものです。行ったからといって業績が目に見えて上がる訳ではないです。

本当にすべき投資は何なのか、それも見極める必要がありそうです。
業績低迷の原因は、投資ができていないからでしょうか?それ以外に問題があるなら、そのこと俎上に挙げて検討すべきです。

何でも新しくなれば、業績が回復するというものではないです。特に、従業員の方のヒアリングでは一番多い意見ですが、業績に直結しません。

だから慎重に、必要最低限に抑えることをおすすめします。
補修・改修費を減価償却費の範囲内に抑えることは目安にすぎません。本当に今必要な意味のある投資も必ず見つけて下さい。