ある地方都市の病院で、人事評価制度についてご説明をして来ました。

担当者である事務長の考えとしては、「悪平等を無くしたい」「全てを一気に変えるのではなく、徐々に改善したい(待遇面への反映は、一番最後)」などといった考え方であり、これは非常に納得のいくお話しでした。

そこで、実際の評価基準や内容についてのお考えをお聞きしたところ「その人の現在の
仕事振りも適切に評価したいが、その人の将来性についてもある程度判断できるようにしていきたい」といったお話しであり、つまりは”人間性”を図る基準も、欲っしておられる事が分りました。

具体的な事例は次回お持ちすることになったのですが、例えば『積極性』といった曖昧な
評価基準では、評価する側もされる側も主観でしか判断できないため、認識に食い違いが出てしまったり、評価者によってのバラツキが出てしまったりします。本人の「やっているつもり」を是正するためには、客観的かつ具体的な指標が必要となります。

「新しい、又は困難な業務であっても進んで取り組んでいた」など、他者から見ても分るように具体的な”行動”を基準として設定すると、比較的ブレが少なくなります。
*勿論、ここからその組織ごとの評価基準へと見直しが入ります

今回ご対応頂いた事務長は、このへんの事をすぐに納得して頂ける方でしたのでスムーズに話しが進みましたが、評価制度を単に評価のための基準と捉えるか、人材育成のための道具としての活用イメージを持つかで、構築の仕方そのものが大きく変わってしまいますので、スタートの段階での方向性のすり合わせは、非常に重要です。