2013年 3月の記事一覧

«Prev1Next»
13年03月29日 20時58分06秒
Posted by: micc
おはようございます。
広島の経営コンサルティング会社のエムアイシーコンサルティングからお役立ち情報をお届けいたします。少しでも皆様の会社にお役立ていただければ幸いです。

今日から新しい年度の始まりです。
人事異動等もあり、新しく気持ちを入れ替えて良い新年度を作っていきたいですね。

年度末には中小企業金融円滑化法が終了しました。今後、中小企業を取り巻く金融や経済環境の動向には注視しておきたいところですね。
少し気が早いですが、ちょうど1年後から消費税が8%になります。消費税増税までのカウントダウンがついに始まりました。

また、前回も書きましたが、補助金や委託事業の公募申請の最盛期です。既に3月に期限を迎えた補助金もありますが、まだたくさんの補助金がありますので申請忘れの無いようにお気を付けください。ご相談はお気軽に弊社までお問い合わせください。


前置きが長くなりました。4回目の今日は『変動費・固定費』です。
よく「経費、経費」って言いますが、この経費には2種類あるのはご存知ですか?
その2種類が変動費と固定費という分け方です。
詳しく解説していきましょう!

このシリーズで例に出している八百屋さんで説明していきます。
(八百屋の経費についてはシリーズ②に記載していますのでご参考ください)
まず八百屋さんの損益計算書のうち、経費とはどれが該当するでしょう?

八百屋の損益計算書のうち、経費は以下のものが該当します。
 原価(仕入を含みます。仕入と在庫を差引したものが原価です)
 広告費
 光熱費
 車両費
 消耗品
 人件費
これはほとんどの方がわかったと思います。

ではこの経費のうち変動費と固定費はどのように分かれるでしょうか?
 変動費 → 原価
 固定費 → 広告費、光熱費、車両費、消耗品、人件費
このように分かれます。

変動費とは、その名の通り変動する経費です。
何に変動するかというと、売上に合わせて変動するのです。
例の八百屋ですと、だいこん1本売り上げると、原価も1本分計上されます。
(仕入れは8本ですが、売れなかった7本は在庫として残りますので差引した1本分が原価として経費に計上されます)
だいこんが5本売り上げると、原価も5本分計上されます。
このように売上に合わせて変動する経費です。

逆に言うと、変動費という経費は売上を上げるための原資になるもののため、非常に重要です。八百屋さんもだいこんを仕入れなければ、1本も売ることはできないですからね。

では固定費とは、変動費とは逆に固定的な経費です。
変動費の考えに合わせて言うと、売上に合わせて変動しない(固定している)経費のことです。
八百屋では、広告費、光熱費、車両費、消耗品、人件費が固定費です。これらの経費はだいこんが仮に1本も売れなかったとしても支出した経費ですし、結果8本全部売れたとしても8倍になるわけではなく、変動しません。

もちろん実際には、たくさん売るために広告費を多くかけたり、経費削減のため光熱費を絞ったりするため金額の増減はあります。ポイントとしては、「売上に比例して変動しない」という点です。

変動費は売上を上げるための直接の原資となる経費ですが、固定費は事業を運営するための経費、という捉え方もできると思います。

今回は変動費と固定費について解説いたしました。皆さんの会社の損益計算書を見てみてください。どの経費が変動費で、どの経費が固定費になるか、少し考えてみてください。それが次回につづきますのでお楽しみに。
この八百屋を改善するためには、まずは店長さんに大事なことを気づいてもらう必要があります。その準備がこのシリーズ③と④でしたので、次回は本題に入っていきます。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました!

エムアイシーコンサルティングホームページ
13年03月29日 10時05分23秒
Posted by: micc
おはようございます。
広島の経営コンサルティング会社のエムアイシーコンサルティングです。

セミナーのご案内をさせていただきます。
4月12日(金)に広島市まちづくり市民交流プラザにおいて
『成果を出すための6つのステップ 業績を飛躍的に向上させる経営計画セミナー』を開催いたします。

この度は開催時間帯を18時から21時の夜セミナーにしております。
日中お忙しく、いつもはセミナー等参加しにくい方も是非この機会にご参加ください。
お申し込みはお電話又はメールにてお申し込みください。
弊社ホームページにも詳細を掲載しておりますのでご覧下さい。
電話番号:082-537-4500
Eメール:mic.consulting@friend.ocn.ne.jp
ホームページ:http://www.micconsulting.jp


※セミナー詳細
高業績を上げている企業にはある共通点があります。
高業績を上げている企業には、成果を出すための明確な目的があり、その目的を実現するための計画や管理のしくみが綿密に練られています。
弊社では、これまでに数多くの企業の経営支援を通じて、成果を出すためには、ある6つのステップが必要だということを確信してきました。
6つの要素が入った将来の会社の計画と管理の仕組みをつくり実践することで、どんな会社でも業績が飛躍的に向上していきます。

当セミナーは、下記の課題を持っている方に特に効果があります。
☑ 業績改善に直結する計画管理に取組みたい。
☑ 現在抱えている経営課題をクリアできる計画を作っていきたい。
☑ 今後の会社・事業の方向性を自信を持って決めていきたい。
☑ 社員が自ら進んで行動に移すしくみを作りたい。

このセミナーに参加することで以下のことが身に付きます。

●徹底した計画管理を行っている企業に高業績企業が多い理由
●計画管理の本質と実現可能性を高める計画立案・管理のポイント
●経営者が抱える経営目標・経営課題から社員が抱える業務目標・業務行動にまで落とし込むための計画策定の具体的な方法
●効果的な現在の事業の見直しと将来の事業の設定方法
●計画を実行するうえで欠かせない要素や実行後の計画実現を阻むハードルとその解消方法
13年03月21日 09時00分00秒
Posted by: micc
おはようございます。
広島の経営コンサルティング会社のエムアイシーコンサルティングからお届けいたします。
今年度もあと10日程度、年度末の真っ只中ですね。
今月末で中小企業金融円滑化法が期限切れになります。
また、この時期は経済産業省関連の他、多くの補助金、委託事業の申請時期になっています。補助金の数は千を超える数で無数にありますから、何か御社でも申請できるものがないか探してみてください。申請期間はあっという間に終わりますので申請忘れの無いようにお気を付けください。該当する補助金等を調べたい場合は一度弊社までご相談ください。

さてシリーズ3回目の今回は『原価率・粗利益率』です。
前回は八百屋の店長さんが一生懸命だいこんの販売をしたのに儲けが出ませんでした。その店長さんに儲けを出すために必要なキーワードを今回からお伝えしていきます。
今回のキーワードより大事なキーワードがあるのですが、いきなり飛ぶと難しくなってしまいますので段階を踏んでいきましょう!

『原価率・粗利益率』というとなんか難しそうな言葉になってきましたね。
でも全然難しくはありませんので、最後まで読んでみてください。

まず原価率とは、売上金額のうち原価の割合です。
計算式も合わせて例えると、30円で仕入れた商品を100円で売った場合は、
30円÷100円=30%です。
仕入れ80円で販売100円の場合は、80%ということです。

粗利益率は原価率と逆になります。
売上金額から仕入原価を引くと粗利益が出てきますね。売上金額のうちその粗利益の割合を粗利益率といいます。
上記の例えであれば、30円で仕入れた商品を100円で売ると粗利益は70円です。
計算式は70円÷100円=70%となります。
仕入れ80円で販売100円の場合は差し引きして粗利益が20円なので、
20円÷100円=20%です。
原価率と粗利益率を合わせると必ず100%になります。つまり原価率と粗利益率は裏表の関係にあります。

では前回のおさらいです。
だいこんの仕入値は1本100円でした。
販売価格は値引きした場合で1本140円でしたね。
その場合の原価率と粗利益率はいくらになるでしょうか?

原価率
100円÷140円=71%
(割り切れないので、今回は端数は四捨五入します)

粗利益率
140円-100円=40円(粗利益)
40円÷140円=29%

ちなみに粗利益率は売上総利益率とも言います。なんとなく難しくなるのでこのシリーズでは粗利益率として使っていきます。
この原価率と粗利益率は業種によってまちまちです。
一般的に卸売業や小売業は原価率が高く粗利益率が低い、
逆に製造業や飲食業・サービス業になると原価率が低くなり粗利益率が高くなっていきます。

御社ではいくらになっていますか?それは業界平均と比べると高いですか、低いですか?
ここにもひとつ経営改善のヒントがありそうですね。
業界平均・同業他社数値が知りたい方は、中小企業庁の中小企業実態基本調査の統計表に数字が出ていますのでご覧になってみてください。他機関からも業種別数値は公表されています。

今回はまずこの『原価率・粗利益率』を理解して覚えておいてください。このキーワードを次回以降も使って店長が儲けを出せるように取り組んでいきますので忘れないでください。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございます!

エムアイシーコンサルティングホームページ
13年03月12日 09時00分00秒
Posted by: micc
昨今の厳しい経営環境下においては、どんな会社でも上司は、少なからず部下の現状を把握し、役割に応じた目標を立てるということを普段の仕事の中で誰でもやっていることでしょう。

しかし、部下は自分がどのようなプロセスで目標を設定しているのかを十分に自覚できているといえるでしょうか?また、本当に自分が望むものとして目標を設定できているでしょうか?さらに、自分自身が置かれている状況について思いこみや見落としがないかをチェックできているでしょうか?

目標設定のプロセスの中で上司と部下との間で、どのようなコミュニケーションが行われているかが、目標達成に大きく影響しています。成果を出すために上司が行うことは、このような目標の設定と現状の明確化をサポートすることです。

売上目標の達成、コストの削減、期日までのプロジェクトの完了など、人は日々の仕事の中で様々な数値や日程を使った目標を立てています。
しかし、それが、
① 自分にとって何を達成することにつながるのか(目的面)、
② 目標を達成したらどのような状態が生まれるのか(環境面)、
③ 目標を達成できたらどのような気持ちになるか(感情面)、
④ どのような行動をとることで目標を達成することができるのか(行動面)、
といったことまではっきりとイメージできていない場合が多いと思います。

これら4つの側面をしっかりとイメージできている場合とそうでない場合とでは、部下の目標達成のための取組みに対するモチベーションが格段に違ってきますので、結果はおのずと違ってきます。上司は、それをしっかりと意識してサポートする必要があります。

例えば、①のこの目標を達成することで自分にとって何を達成することにつながるのかについては、部下が、これまで働いてきて、どんなときに達成感や充実感を感じたか、その時どういった点についてどんなことを感じたか、その前と後では何が変わったかなど『部下のこれまでの人生の中での最高の瞬間』を上司が把握していなければ、適切なサポートをすることができません。上司は、日頃からそのような質問をして部下の心の状態を把握する努力が必要となってきます。

次に、目的面、環境面、感情面、行動面について目標の輪郭が明らかになってきたら、部下が立てた目標が適切な目標であるかを評価・検証する必要があり、これを上司が支援します。

具体的には、
① 具体的に何ができるようになったらいいか(具体性)、
② どのくらいの期間でやろうとしているのか(時間枠)、
③ トラブルに対応することは可能か、コストは大丈夫か(実現性)、
④ 実際に自分の力でやることはできるか(達成可能性)、
⑤ 目標達成はどのように確かめられるか(計測可能性)
を質問を投げかけながら一緒に評価・検証していきます。

設定した目標をこれらの観点で事前に評価・検証することで、達成に向けた取り組みのイメージが固まるとともに、実際に取組を始めた後での進捗の把握を一緒に行うことが可能となります。

ぜひ、皆様も部下の目標設定支援に活用してみてください。
13年03月04日 09時00分00秒
Posted by: micc
みなさん、おはようございます。
広島のコンサルティング会社、エムアイシーコンサルティングです。
あっという間に2月が終わって3月を迎えていますね。このブログを書いているのは3月2日なのですが、2月が30日まであれば、今日は2月30日なのです。
年度末の3月も真っ直ぐ突っ走りましょう!

さて2回目の今日は「損益計算書」です。前回は、どの資料がどういったことを表しているかをご説明しました。「損益計算書なんかわかってるよ・・・」とおっしゃる方もいると思いますが、少しずつ掘り下げていきますので、ゆっくりじっくりお付き合いくださいね。

決算書資料の中でも経営者にとって比較的とっつきやすい損益計算書を見てみましょう。ご存じの方も多いですね。損益計算書には会社の営業成績が出ています。損益計算書は単純です。

例えでご説明します。ある八百屋さんがありました。八百屋さんは野菜を売ることが商売(事業)です。まずは野菜を仕入れます。わかりやすく商品は1種類にします。
 だいこん 1本100円を8本仕入れ → 800円
 仕入れただいこんが1本150円で6本売れました。 → 900円
 つまり残り2本が在庫で残っています。 → 200円
 営業するためにかかった経費として、
 宣伝をするためのチラシ代 50円
 お店の営業に電気代 30円
   〃   車のガソリン 80円
   〃   袋代 10円
 店主さんの給料分 100円
 以上が使った経費です。

 それが損益計算書でこのように記載されています。
  売上   900円
  仕入   800円
  在庫   200円
  原価   600円(仕入と在庫を差し引きして売上6本にかかった分だけの仕入)
  粗利益  300円(売上-原価) 売上総利益とも言います。
  広告費   50円
  光熱費   30円
  車両費   80円
  消耗品   10円
  人件費  100円
  経費合計 270円(広告費から人件費までの合計)
  利益    30円(これが儲けです) 営業利益とも言います。

これが損益計算書です。単純ですよね。商売の順番とは違うので、慣れないうちは少し違和感を感じると思いますが、単純に儲けがいくらあったのかを計算しているのです。
この八百屋さんは商売で30円儲けが出たことがわかります。

では、ここでちょっと考えてみてください。
この店主さんが気前の良い方で、だいこんを10円引きで販売してたとするとどうなりますか?

売上は1本当たり140円になるので、840円になりますね。
もちろん仕入値は変わっていないので、原価は600円になります。
すると差し引きして粗利益は、240円出ています。
経費ももちろん変わらないので、270円かかっています。
つまり、利益は△30円!この八百屋さんは、儲けどころか、赤字になってしまいます。

「そんなのは損益計算書を見て、理解していればわかるんだから、この店主だって10円引きなんかしないよ」とおっしゃった経営者の方。さすがです。
『損益計算書を理解していれば』わかりますよね?

しかし、この八百屋さんの店主はこう考えています。
「10円引きにしても、原価が100円なんだから、1本当たり40円儲けが出るじゃないか!それを6本も売ったんだから粗利益も240円出ている。なんで儲けが出ないんだ」
もしかして御社の営業マンは同じようなことをおっしゃっていませんか?クライアントの社内会議に参加するとこういった発言をする営業の方がかなりいらっしゃいます。中には経営幹部や経営者の方ですらこういった考えの方がいらっしゃいます。(残念ながら営業畑出身の方が多い気がします)事実、国税庁が発表している赤字企業は7割以上あるのです(もちろん戦略的に赤字にしている企業も含まれます)

さらに追い打ちをかけますが、もうひとつ考えてみてください。
仕入れが余分だったので在庫のうち、1本が腐ってしまい捨てた。

そうなると、もちろん売上は変わりません。
しかし原価が売れた分6本と廃棄した分1本の計7本分が上がります。すると原価は700円分で残り1本が在庫です。
となると、粗利益は140円になり、利益は△130円になります。
(わかりやすいように損益計算書上の表記区分は無視して原価に含めています)

きっと八百屋の店主も良かれと思い仕入れたのでしょうが、この結果には愕然とするでしょう。店主の何が悪かったのでしょうか?

この原因は、損益計算書を見ていない、あるいは見ているが『理解していない』からです。次回はこの店主に儲けを出すために『理解してもらう』キーワードをお話しようと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

エムアイシーコンサルティングホームページ
«Prev1Next»