2008年 10月の記事一覧

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08年10月16日 12時00分00秒
Posted by: hansoku

<コンサル事例>

まずは、力仕事から着手しました。というのも、店内のレイアウトが悪く、お客様の動線が滞りがちだったのです。あんパンの真隣にカレーパン、食パンをのぞき込むとお尻?に反応して自動ドアが開く、といった状態。

このレイアウトを見直し、入店から順におすすめパンゾーン、調理パンゾーン、変わりパンゾーン、おやつパン(デザート)ゾーン、食パンゾーンへと回遊でき、気づけばレジの前、手を伸ばせばドリンクのついで買いもできる、という格好に変更しました。

次に、値書きだけだったショーカードを、パンの特徴をていねいに書き込んだPOPカードへチェンジ。さらに「焼きたてです」1種類だったものを、「ただいま焼き上がりました!」を作って2段階にしました。

また、既存のお客様を大事にするためにも、ニュースレターを発行。といっても、かわいい手描きイラストの入った「○○だより~」のようなほんわかしたものです。好きなパンアンケートの結果などの記事を載せて店内に掲出し、精算時にお渡ししたり、近所に配ったりもします。

地味なところでは、品切れの時にお詫びとともにお渡しする「品切れお詫びカード」による次回割引を設定。掃除の徹底、接客マナーの見直し、不人気品のスクラップなどの典型的なテコ入れ。地元フリーペーパーへの広告出稿の検討。

アクティブなところでは、手作りパン教室や新製品パンの人気投票などのイベント展開を計画。もう少し広ければ、本当は実演スペースやカフェ併設なんてやってみたかったのですが(保健所への届出との整合性がネック)。

さて、肝心な新商品開発についてですが、普通のパンならヤマザキデイリーストアやセブンにすらあります。いや天然酵母パンだって、もう珍しくありません。私としては食物繊維の入ったパンや、アトピーの人向けのパンなどなど、子供に指名されるような、味の濃い、インパクトのある名物パンを作りたい。今後、時間をかけて、マスメディアに取材してもらえるような変わりパンを作っていきたいのです。

こうした提案をしながら通ううち、お店のスタッフにも変化が。もともとおいしいパンの店ですから、さまざまな施策の相乗効果は思ったより早く現れてきたのです。

08年10月15日 15時00分00秒
Posted by: hansoku

<コンサル事例>

今回ご紹介するクライアントはベーカリー店です。近隣に参入してきた大手食品スーパーや、パン販売に力を入れてきているコンビニ、また特徴あるパンのネット販売などが競合となって、売り上げが低迷してきているというお話から始まりました。

店舗は本格的な「オンプレミス方式(原料のミックスから焼き上げまで同一店舗内で行う形式)」であり、製パンの技術力も高いものがある、とみました。ただ優れた製造者は、ついコミュニケーションを軽んじてしまいがちです。自信のある商品であればこそ、多くの人々に楽しんでもらおうとずうずうしく考えてほしいのですが。

さて、店舗内で製パンをしない業態の販売不振はよく耳にするのですが、当該店のようなフレッシュベーカリー、いわゆる焼きたてパンの店では、むしろ商機は拡大しているところです。

また、商店街を少しはずれた立地もよくないので、とおっしゃるのですが、商店街に入っていてもダメな店舗はダメですし、好調な店舗は好調です。

厨房をゆったりと広くとったこのお店、ほんのちょっとのがんばりで、好転するように見えたのですが、実際はどうなったでしょうか。

08年10月14日 21時01分30秒
Posted by: hansoku

2●シャレ、擬人型
「おカネは貸せませんが、知恵は貸します」(財テク誌)
「また、テトリストが増えてしまう」(ゲーム)
「イエスの生まれた日に、ノーとは言えない」
「ひとりでチンと暮らすのよ」(冷凍食品)
「スーツも、中3日なら型をこわさない」(百貨店)
「ウチの子にかぎって、かっこいい」(子供服)

カッコイイ!というのは人や世代によって価値観が分かれるところですが、オカシイ!というのはストライクゾーンが広かったりします。そこで、コピー・メッセージでも、笑いをとって憶えてもらおう、好感を持ってもらおう、というアプローチ方法が選択されます。

ですので、テレビCMなどは「面白くって、よくわかる」なんていうのが理想だと思うのですが、実際にはタレントさんのキャラクターに頼った感じの仕上がりが多いかもしれませんね。

このパターンのコピーワークでは、一見コトバ遊びのようにも受け取れますが、おもしろさの中にも、ちゃっかりと商品ベネフィットを織り込んでいたりして、消費者としては油断がなりません。

作り手としては、逆に言えば、商品のどの点に着目すれば愉快なシーンが醸成できるか、訴えたい特長をどの方向から表現すれば笑いを誘えるか、という視点から考えていくことになります。

不況時に限らず、いつの時代にも笑いは人の胸襟を開き、好感度を高めます。初対面の人と話すときも、ユーモアというステージから始まるとうまくいくではありませんか。

08年10月14日 20時54分08秒
Posted by: hansoku

お客様とのコミュニケーションで大切なのは言葉、コピーです。広告やカタログ、ウェブサイトで自社製品の優位点を要領よく伝え、説得し、行動に移させるためには、効果的なコピーワークが不可欠です。

ずいぶん前にコピーブームというものがあったのですが、その頃と比べると現在は面白いコピーは少なくなっています。理由の一つは広告がエンタテインメントでなく、販売促進ツールであるとの認識が広まったこと。また一つには、流動的な性格のウェブサイトが一般的になったこと、などもあるでしょう。

さて、自社の製品を宣伝するときに自分でコピーを書いてしまえたら、話が早いですよね。大手代理店のコピーライターだって、芯を外してしまうことはよくあるわけですから、製品にいちばん詳しい自分が表現できれば、失敗しても納得がいく。あるいは、少なくとも書き手の気持ちはわかる。そして、プロに頼んで出てきたコピーを選別する技術は格段に向上するに違いありません。

そこで、今日から何回かに分けてコピーのパターンという側面からノウハウを勉強していきましょう。もちろん、分類に当てはまらないものもありますが、目についたコピーがどれに属するのかを検証するなどして、興味を深めていく助けとしてもらえたら幸いです。

1●生活提案型「そうだ、京都いこう」「なぜ、時計も着替えないの」「金曜日はワインを買う日」など

大企業が発信するコピーですね。以前に比べるとこのタイプのコピーは減りました。生活者の指向が多様化して、単純に提案してもなかなか乗ってくれないわけですね、さびしいことに。それぞれの業界のリーダー企業が用いるコピーのパターンです。

あなたの扱う製品が新規性が強く、新しい習慣を訴えないと市場が広がっていかない、という場合には、製品を使った新しい魅力的なライフスタイルをイメージし、それを言葉に置き換えてコピーとしてやる必要があるわけです。それが新市場を表すキーワードになってくれれば、成功に一歩近づくコミュニケーションへコピーが貢献したと言えるわけです。

08年10月12日 06時01分08秒
Posted by: hansoku
<コンサル事例>

2度目の面談では、主に商圏の分析についてご提案しました。

人口分布や所得水準、生活状況などをできるだけ調べ、オリジナルの商圏マップをつくるのです。正直、売上げの70%は立地で決まってしまいます。コンビニエンスストアなら3000人程度の商圏でオーケーですが、食品スーパーなら1万人ぐらい、ドラッグストアなら2~3万人、ファミレスだと3~5万人、総合スーパーで7~15万人が必要です。

Webで調べたところ、出店予定地ではT町とI町を合わせて約34,000人の人口があることがわかりました。ターゲットである女性の方が1,000人ほど多いのが土地の特長です。近隣のショップやスナック、バーなどは区内でも高めの料金設定であることもわかりました。地元の皮革産業が、不景気とはいえ底堅いようなのです。

出店場所の確定はまだですが、お金をかけない調査方法としてご自分でカウンターを持ってのリサーチをお薦めしました。出店候補地の前で、通行人/車をカウントするのです。お店に必要な通行量は、一般に1日に3,000人。車は人の1.5倍でカウントしますが、立地とショップの性質上、車での来店は少ないといわざるを得ません。

また、重要なのは歩いている人のスピードなのです。普通は毎分80mくらいでしょうが、毎分50mほどのゆっくりさだと理想的ですね。ちなみに、朝の通勤時間帯の大阪では毎分120mくらい出ているそうです。ほとんど、すっとんでます。

出店場所は住宅街から駅へいたる中途になるようで、細めの道に面することになりそうです。まあ、大通りに面したからといって対岸とは寸断されてしまいますし、川や線路もお客さまを分かつものですので注意が必要です。

さて、そんな話をしつつ、店舗候補地が固まるのとショップコンセプトが煮詰まるのを待って、次は実店舗のつくり方と来店促進についてご指導したいと考えているところです。
08年10月10日 23時04分02秒
Posted by: hansoku
<コンサル事例>

ビジネスオーナーを目指す、ホステスさんに会いました。

いまは銀座でホステスさんをしているが、以前より服飾に興味があり、ブティックを持つことを決め、店舗物件を探し始めているという人です。まず、ショップオーナーとして知っておくべき心得などについて話をさせてもらいました。

出店場所は彼女の地元である東京都A区。業種もアパレルと決めているので、最初にショップコンセプトを考えてもらいました。これは、ターゲットは誰か、扱い商品・スタイルは何か、ユニークさや他店との優位点は何か、といった戦略です。

この地域は日本橋や銀座へ出やすいため、普通の店を出したところで、素通りされるだけです。この店に来ないと買えないもの、会えない人?(会話がしたい客も多い)がないと厳しい。

この点で、彼女も悩んでいるようです。そこで、次のステップに進むためにも地域のリサーチを提案しました。近隣の競合店をチェックする、大型店の影響を知る、出店候補地の通行量(その歩くスピードも重要、またターゲットの割合は?)、などの調査です。

並行して、資金調達の方法、店舗取得費や内装、什器代、仕入れ・運転資金、人件費、雑経費などを知って投資効果を考えることも必須です。

なかなか大変ですが、あのピーチジョンだって、最初はこういうところからスタートしたわけです。こうした知恵を絞ることにわくわくするような人でないと、成功はむずかしいでしょう。やるべきこと、考えるべきことが多いほど燃えるような人となら、私も一緒に仕事がしたいのです。
(この項続く)
08年10月10日 21時32分22秒
Posted by: hansoku
はじめまして。
マーケティング&販売促進コンサルタントの弓削徹です。


このブログは、マーケティング&販売促進コンサルタント弓削徹が発信する、小さな会社やお店のためのコンサル事例と日記、気づきをつづるものです。

弓削徹は、マーケティングコンサルタントとして、良い製品・サービスを持ちながら、誰に、どう売ったらよいかお悩みの企業に、最適なアドバイスを行います。

あなたの会社に必要なアイデアと戦略提供により、新規顧客を開拓して売上・利益を拡大。
同時にマーケティングコストを削減します。決め手は、他者を圧倒するアイデアの質と量です。

●実績分野: 食品、化粧品、IT・電機関連、製造業、ウェブショップ、小売業、法人向けサービス、印刷・広告業、商社ほか

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弓削徹のプロフィール
東京・浅草生まれ。法政大学法学部卒業。広告代理店勤務を経て、1994年、株式会社エスト・コミュニケーションズを設立。大企業での新製品開発、販売促進、新業態開発などのマーケティング経験を生かし、現在、中小企業のマーケティング&販売促進コンサルタントとして奔走。新商品開発支援、ブランディングから、売上拡大のためのカタログ、DM、ウェブサイト、マスコミPR活用など、販売促進・コミュニケーションのワンストップサービスを提供。

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