最近は、不動産業のウェイトが多く、頭を抱えています。不動産業といいましても、店舗の賃貸仲介が殆どでして、出店を求めている企業は1,000社を超えています。しかしながら、各企業には各々のコンセプトとプロットタイプがあるわけでして、その要望に叶った物件がそうそうにあるものではありません。又、優良物件があればあるでそこら中から出店の申し込みがかかるといった具合でして、このような物件が潤沢に世の中に存在すれば、このビジネスは笑いが止まらないことでしょう。しかし、そうは問屋が卸さないというものです。
 各業種業態でのベスト10あたりになりますと、もちろん真っ先に情報が提供されることとなるわけでして、私らのような中小零細企業には超優良物件がいつもストックできるものではありません。
 
 国内の小売業(物品販売業・飲食業・サービス業含む)は生活者数とマーケット(需要)に対して、現実はオーバーストアです。にもかかわらず、毎年新しい商業施設が開発されているのも現実です。これは何を意味するかといえば、
?各企業内での「スクラップ&ビルド」
?賃貸物件からの撤退による出店移動
?新規SC開発による出店
?同一商圏での戦争による勝ち組の為への出店
?止めるにやめられない諸般の事情により仕方なく商売を続けている
?同一物件内での業種業態変換による営業
?郊外住宅開発に伴う商業施設開発
?交通アクセス等の環境の変化に伴う商業立地の移動
?各企業出店戦略による同一エリアでの寡占化出店
?企業拡大による使命から乱開発
 等など、いろいろと理由は考えられます。そのような中で、結果的に負け組みに入りつつある商業施設やすでに負け組みとなってしまった施設は増える一方で、当然のことして、空店舗スペースがそこには生まれるわけです。これらの物件に単純に賃貸仲介をしようとしても、出店を躊躇する企業があるのは自然なことでしょう。
 これらは、根本的に施設の業種業態ミックスを新しいコンセプト作りから始めて、従来の商業施設から、その立地に適した「新業態」としての施設に変換しない限り、仮に一時空スペースを埋める事が出来ても、真継的なものでしかないのではないのでしょうか。ここが、現在私の一番苦労しているところであり、頭を抱えているところでもあるのです。