3月29日より2週間程中国旅行をしました。内陸部の巨大都市である武漢に8日、
先駆的開放都市の大連に5日間の旅であった。主として中国人の老朋友との再会及び世情の変化等の観察が目的であった。極力広範囲な情報収集の為現地大衆紙や参考消息(海外の論調や情報の要約版とも言うべき新聞で、殆ど広告がなく頁数も少ないが全国で1,300万部と人民日報の3倍の部数が発行されている)を含め3-4種毎日購読したが、人民日報は新聞売場から姿を消して久しい。

 全体的印象としては「中国も愈々ターニングポイントに差し掛かっている」,と言うことである。武漢と大連では大変大きな相違があり、異なる時代に存在しているのかなと思う程であった。端的に言うと:
武漢:旧市内のスクラップ&ビルドを含め、郊外へ郊外へと高層ビルが数えきれない程
   建設中でスーパーやデパートも非常に活気がある。ビル建設のあまりの多さに実需ではなく値上がりを見込んだ投機的投資によるものではと疑心暗鬼になった。多分その実情は数年後明らかになるであろう。武漢の中心より約100㎞南方の温泉町である咸寧にも行ったが、今回は山の傾斜を上手く利用し20程度の山荘風の露天風呂のある温泉を堪能した。武漢の地下鉄にも初めて乗ったが、駅フォームには全て安全扉があり素晴らしいものだった。然しながら友人達は将来への不安感が強いらしく何かとイライラしている様子だったのが気にかかる。
大連:宿泊したのは開発区だったが、現在正式には新錦州区となり大連市と同格だった
   時代が過ぎたことを物語っており、見た目にも、現地の友人達の言葉にも元気がないが、不満を言う人もなく落ち着いた雰囲気であった。但し全体として破損劣化への対処が少なく、郊外から市内に通ずる高架電車は快適だったが、切符の自動販売機は殆んど故障中だった。商店やレストラン等縮小し半分は他人に貸し出しているところも多かった。又トイレはホテル以外は半分近く使用不能だった。
   大連滞在の日本人も2年前までは新規来訪者と撤退者の数が相殺し合っていたが、その後減り続けている由、多分5,000人程度のレベルではなかろうか。
   昨春訪問時帰途のタクシー運転手が、市内の昔の日本人居留地が綺麗になったから参観すべしと言われたのを思い出し、南山賓館近くの現地を見た。確かに破損劣化したところや周辺はすっかり整備されており、大連人の親日振りを目撃実感した次第である。

 両市とも現地新聞は相変わらず大部分がゴシップ記事や健康問題、小事件等報ずる、「夕刊フジ」的なものだったが、気になったのは、武漢大連共に人助け的なニュースが急増しており、人情が冷淡化している社会への啓発的、教育的な配慮が感じられた。もう一つは30頁にも及ぶ軍事専門の新聞が売られていることだった。

      個人間の言論や信教に就いては昔より随分自由になったが、報道や広報、布教活動への締め付けはむしろ強化されつつあり、中国社会の今後の動向が気になるところです。
   と言うのは汚職問題、環境保護、社会的格差の是正等重大且深刻な問題が政府当局や心ある人達の懸命な努力にも拘わらず、一向に改善されず一進一退を繰り返されているからです。表層観察に流されず、注目して参りましょう。
以上


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