中国で仕事をしていると、部下の中国人が注意力不足や横の協調性が悪いためミスを犯し、又は仕事の遅れを来してもなかなか自分達のミスを認めず、他人のせいにすることが多いことにうんざりすることもあるでしょう。この様な情況はアメリカも同じで、世界的に見れば多くの国々も同様で日本の方が特殊と言えます。  韓国は同様と言うよりはもっと強烈と言えそうです。この様な日本人の常識からは奇異とも不当とも言える国民性(民族性)や対日感情は歴史的体験や環境の相違に根ざしており、客観的な正否の問題としては解決不能でしょう。特に尖閣諸島問題では有事の際本当にアメリカは日本を守ってくれるかどうか時々論評されますが、本件を含めて若干整理してみましょう。米中の共通点を中心にまとめてみましょう。

1. どんな国(民族)でも、他国との間に矛盾や利害の不一致が生じた場合、自国の 利益を第一に考慮するのは当然ですが、米中共に先の大戦では日本は敵国であり、敗戦国であり歴史的負い目を有しているとの認識を有しているが、対日関係が良好に推移している間は、潜在意識に留まっているが、関係がギクシャクしてくると顕在意識に変わってくる。 2. 米中共に日本との貿易関係より、互いの貿易関係がより大規模になって来ており、 中国の米国債保有高も日本より多くなっており、斯様な差は益々拡大している。   アメリカは自動車産業分野で中国に投資し、かなりの占有率を確保しているが対日   投資は日本の自動車産業が弱かった時代に、官民協力により排除してきた経緯があり、潜在的には対日不満になっている。 3. アメリカは中国人にとって憧れの国であり、留学生数も日本人を遥かに上まっており永久居住権を取得する政府高官も多い。一方和食が世界文化遺産に指定され、「おもてなし」等日本文化が世界的に高い評価を得ているので、東アジアでは最も重視されている国と錯覚を起こしやすいが、多くのアメリカ人にとっては東アジアを代表する国は、中国との認識の方が強く、親近感もある。 4. 米中両国人共に日本の「おもてなし」や清潔感、緻密さ、几帳面さには感嘆するが、彼等は大陸的で大まかであり、社交的で楽天的である。色も原色を好む。 彼等には自国は自分達で守ろうとの意識や自国の国旗に対する強い忠誠心があるが、日本人はやや軟弱であり、“平和ボケ”とも言える。 5.米中共に自我意識、自己主張が強く、自分達の価値観を固守する意識が強い。日本人は周りの目を気にする傾向が強く、自己主張も弱く少ない。例えば中国は、日本は歴史認識が誤っているとか、過去の歴史(戦前)への反省が足りないと再三言うが、その様な過去の日本を反面教師にしているかと言えば、むしろ逆である。

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