2013年 12月の記事一覧

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13年12月22日 11時49分38秒
Posted by: transscope
おふくろの味って何だろう。
肉じゃが?
ハンバーグ?
玉子焼き?

ぼくにとってのおふくろの味は,カボチャのパイだ。
おふくろも歳をとって,このごろはちっとも作らないが,昔は,,,もう30年くらいも前か,,,よくパイを作ってくれたものだ。

いま,町のケーキ屋でパンプキンパイを見ることがある。
でも,それを買って食べてみると,違うのだ。
おふくろのポンキンパイとは似て非なるもの。
おふくろのレシピは古いので,現代風のレシピは大分異なっているのだろうか。

でも,どうしてもおふくろの味を食べたい。
もはや,自分で再現するしかない。


20131220-PumpkinPie.jpg
ということで,作ったのがこれ。
シナモン,ジンジャー,ナツメグそして,クローブで香りを付けている。
なかなかの出来映え。
おふくろの味をかなり再現していると思う。




20131222-DCBCover.jpg
そのレシピはどこから仕入れたか?
おふくろから聞いたのではない。
おふくろからネタ本を借りたのである。
1960年刊,Dessert Cook Bookである。

おふくろの味とは何か。
それは,古い記憶と,入手困難性だと思う。
脳の記憶領域に懐かしい味の記憶があることが,おふくろの味の第1の条件だが,それがいつも簡単に味わえるようでは,所謂おふくろの味にはなり得ない。
たとえば,ご飯と味噌汁は,その原体験は母親が作る食事であったとしても,おふくろの味にはならない。
なぜならば,それらは,いつでも容易に入手できるからだ。
つまり,有り難みがないのだ。
ただし,母親が炊いた飯が,何か特別な味がして,そのことが記憶にすり込まれているならば,おふくろの味になるだろう。
しかし,それとて今現在,母親の特別な飯を日常的に食べることができるならば,決しておふくろの味にはならないのだ。
20131222-PieCut.jpg

記憶と行動の関係は,マーケティング分野で随分と研究されてきているが,組織における意思決定メカニズムの解明とか社会動向の分析とかにも応用できる。
13年12月07日 14時19分41秒
Posted by: transscope
ぼくは冷房に弱く,夏はほとんど扇風機で過ごしている。
冷房の効きすぎた部屋にいると,膝や爪先が冷たくなってくる。
しまいには,洟が垂れるようになり,夏風邪を引く。
冷房をつけない居室では,例年5月から10月くらいまで,扇風機のお世話になっている。
20131207-IMG_5475.jpg


仕事場で4~5年使っている扇風機の調子が今シーズンは悪い。
扇風機は中国製で,スイッチは,切・弱・中・強の4ポジションである。
そのスイッチが,切と強だけしか効かないのである。
毎年10月くらいに扇風機をしまうのだが,今年はその際に機械の裏蓋を開けて,スイッチを調べてみた。
弱と中のバネ状の接点がバカになっているようだった。
修理してやろうと思ったが,ちょっと困った。
このスイッチはどこにも売っていないようだ。
秋葉原の部品店を覗いた。
インターネットも調べた。
しかし,どこにも見あたらない。
20131207-IMG_5476.jpg


結局,部品の交換はあきらめた。
4ポジションのスイッチは残したまま,別に4ポジションのロータリースイッチを付けた。
そして,配線を旧スイッチから全部ロータリースイッチに移した。
これで,切・弱・中・強の全ポジションが有効になった。
来シーズンからは,また快適な扇風機ライフが送れるだろう。
20131207-IMG_5477.jpg


しかし,考えさせられた。
世間では,「地球環境のために使い捨てを止めましょう」とのキャンペーンが張られている。
けれども,壊れた扇風機は,直してくれるところも,直すための部品もないので,捨てるしかないのだ。
ぼくが,物好きな暇人で工具も持っていたから,ロータリースイッチの部品代約500円で直せたが,普通だったらこんな3,000円あまりの扇風機は捨てられるところだ。
環境キャンペーンのなんと空々しいことか。
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