よく聞く話があります。共同経営されている方が、いつしか上手くいかなくなるという話です。

当初は、分割して出資、役割を分担してスタートされますが、時間が経つにつれほころびが出てきます。

共同経営は非常に難しい部分があると思います。出資の問題だけでなら良いのですが、出資者が社内に皆いるとなると、仕事がしにくくなります。

原因は、やはり責任と権限の問題でしょう。
誰が経営しているのか?出資者の出資額に応じて責任や権限がある訳ではないと思います。

出資範囲内で責任があるというのは法の問題であって、経営上の問題ではないです。やはり誰かが責任を持って経営にあたる、逃げないことが大事です。

出資金額に応じて、すべてが決まるという変な仕組みになってしまいます。
相手の顔色をうかがいながら役員会議と言うのも変です。

特に中小企業の場合、誰かが引っ張っていかないと軌道に乗りません。誰に責任があるとかないとかいうのではなく、トップとして機能する方が必要です。

皆理想を追い掛けられます。
全額出資するのは無理。自分が責任を取ってやるのもリスクがある。
ということで仲の良い仲間で共同出資となるのでしょうが、数年は良くても10年も経つと状況が変化し、見直しが必要になってきます。

できれば起業してから何年後にもう一度出資も含めて見直そうという取り決めをされるのが理想だと思います。3年ごとの見直し、更新を図り、経営体制を変えて行かないと上手くいかないはずです。

起業した時と同じ状態で何十年も経営されているところはないようです。
当初の夢は夢。それから時間が立つと、変化するものです。
そのことも想定されて経営されるのが良いのではないでしょうか?

時代は変化します。自分たちの思いだけでは経営はできません。
共同出資から、今度は自分だけの力で巣立つことも考えられては?

必ずそのステップを想定されることが大事なような気がします。