実質、個人経営の法人は立て直しが比較的うまく行く場合が多いです。

しかし、組織が出来上がっている場合、逆に成果を上げづらいです。

個人経営で経営者が現場の責任者を兼ねている場合、改善スピードがやはり速いです。その分、成果も出やすく、こちらもお手伝いさせていただいて楽しいくらいです。

でも経営と現場にかい離がある場合、意思決定がどうしても遅くなります。また稟議書などが必要な場合、さらに遅くなります。
特に問題なのは、この現場責任者の方が経営数値を見れるかどうかです。

売上や原価をチェックするだけでは店長の域です。
そこから経営者の視点で、店を見れるかどうかが大事です。

ということは、企業の立て直しの場合、この現場責任者の方の教育が大事だということになります。この方にレベルアップしていただき、経営が見れるようになっていただくことです。

不採算分野や不採算部門ほど、実質の経営者不在という場合が多いです。
責任が明確でなく、ジャッジが遅くなっています。

経営者と現場責任者との距離も気になります。ほとんど会話のないような状態で任せっきり。数値の報告を受けるだけでは、改善・改革は難しいでしょう。

組織が出来上がっている企業ほど、改善・改革は難しくなります。一旦、方向性が決まり、皆の意識が一つになれば、改善スピードは速くなりますが、そこまでに行くのがたいへん。まとまらない場合の方が多いのではないでしょうか。
だからいつも行ったり来たり。

まずは責任者を明確にして、どの範囲まで見るのが理想なのか、しっかりと伝えるべきです。またその方の荷が重いようでしたら、サポートして上げる必要があります。誰もいないでは、改善は難しくなります。

そのサポートが経営者の方の役割かもしれません。

それに、経営者と現場責任者の間に入って調整される方も時には必要かもしれません。そのようなことも視野に入れてお考えになられては?

立て直しをお考えならば、風通しの良い会社にすることが大切です。
経営者と現場責任者の距離を詰めることが、一番の改善策かもしれません。