宿泊は予想通り苦戦されているホテルが多いようです。
特に地方都市では、東京・大阪の約半年後に時流がやってきます。そろそろその流れがやってきたようです。

ところがホテル業の中でもあまり影響を受けていないものもあります。それはブライダルです。景気が悪くなったから即キャンセルとか先延ばしということはないです。それに予約も早くて3ヶ月後、通常は半年から1年先の予約のなので、今年の前半はまだ前年の予約で大丈夫かもしれません。

それにブライダルの場合、計画的に貯金をして両親や親戚縁者の方への報告と何かにつけ根回しが必要です。すぐに決まるというわけではなく、本当に計画的です。

またハレの商品なので、中止というのもあまりなく、経費削減というのも聞きません。

一方、宿泊は企業の経営状況や景気に反映されやすいです。宿泊自体が経費だからです。景気や調子が良い時は、使おうとされますが、悪くなると締めます。出張も日帰りが多く、なかなか宿泊というのが少なくなっています。

でも出張が入った時、どんなホテルに泊まろうと思いますか?
実は、最近、空き室を何とか売ろうとみなさん必死です。私もよく利用させていただくのですが、「当日予約限定プラン」というのがあります。半額以下です。
前もっての予約はダメで、当日のみの予約となっています。

ところがこの当日予約、その地域の一番料金が高いホテルがなさっています。ということは今まで使っていた宿泊料金で一流ホテルに泊まれるということです。これはラッキー!

今までは、当日に予約を入れるなどタブー。満室だったらどうしようと思い数週間前から計画的に出張を決めていました。でも今は、当日予約でかなりお得なホテルが出てきています。

ホテルを経営する側としては、この当日予約は嫌がられます。絶えずネットの画面を見ながら予約状況を把握しないといけないからです。でも稼働率が低く、毎日空き室があって困っている方なら積極的に売るべきだと思います。

そうすると、高級なホテル、人気のホテルに宿泊は集中しそうです。せっかくの出張を予算の範囲内でぜいたくしようと考えるはずです。

ますます、勝ち組・負け組の差が付きそうなのが宿泊部門です。
昨年度の7掛けで止まれば良い方、最悪半分くらいまでに落ち込まれるところも出てくるのではというのが正直なところです。

それとブライダルは対策が打ちやすいですが、宿泊は対策を打っても企業側の事情がございます。

景気が戻るまでは、とりあえず損益分岐点を下げる努力が必要なようです。