企業が順調ならば、何をやっても良いと思います。しかし、業績が悪い時は、優先順位を付けたり、あるいは手を付けないものを明確にする必要があります。

特に、現在のように景気の悪い状況では実施しないものを明確にすることが大事です。だから、ないよりはあった方が良いが、直接売上や利益には関係ないものは止めていただいています。また検討そのものもしません。

まず、売上や利益を出す事が最優先課題です。売上や利益に直結しないものに時間と労力を割けるのは余裕のある会社のすること。

例えば、クレドもそうだと思います。流行りなのか、皆さん作りたいとおっしゃいます。でもクレドを作ったからと言って、即業績が上がったり、改善されたという話は聞きません。

ひょっとすると、会社と社長の自己満足になっているのかもしれません。ないよりはあった方が会社として締まりがあり、モチベーションを上げやすいという程度です。

それと言葉をいくら並べても根本的な解決方法にはなりません。今考えなければならないのは、売上や利益に直結する対策を考え、実施することです。

この区別を社員にも伝える必要があると思います。良いアイデアがあったら出して下さいと指示を出すといろんな意見が出てきます。でもそれらすべてを実施する訳には行きません。今必要なもので、売上や利益が上がりそうなものから実施することです。

この見極めが出来ている会社は不況期でも伸びています。
それとできないのは何かと言いますと、止めることです。今までやって来たのに中止することができないとか、その理由がないとおっしゃいます。でも利益が出ていないもの、あるいは人件費やコストがかかっているものをそのままにしていて良いのでしょうか?

止めるという判断はトップにしかできません。止めても変わらないとおっしゃいますが、止めることによって手が空きます。時間ができます。その時間を使って新しいことに着手することが大切です。

簡単なようですが、実はこのことが景気の悪化により、各企業で浮き彫りになってきています。

誰も言い出せない、出来ない状況です。トップ自らが整理されることをおすすめします。