老朽化、業界動向の悪化、マーケットの縮小などで苦戦されている企業が多いです。

企業再生支援のお手伝いをさせていただくと、まずは単年度の黒字化が当然、大目標です。その次は、銀行・支援協議会のスキームで行くと、債務超過の解消となりますが、そこまで行きつくのかどうか?現実は少し違うような気がするのです。

単年度黒字化が達成できても次年度は?3年後はどうかわかりません。安定して利益を出し続ける体制づくりが必要です。しかし、業界動向や環境変化が大きく改善計画書通りに行かない場合もあります。

固定費の削減を行って利益化を図っても事業の未来が見えてきません。優秀な経営者の方はそのことをご存知です。今も大事ですが、未来に夢の持てる経営をしないといけないことを・・・

債務超過の解消よりも現実的には、次の事業の柱を見つけることが2番目のスキームになるような気がします。これが見つからないと、固定費の削減に期待した再生計画を進めるしかなくなります。

再生局面でなくても経営で大事なのは、事業を継続させるために新しいビジネスを創出することです。これが止まった瞬間、業績が悪化して行きます。

再生を進めて行くと現場改善だけでなく、戦略の立案が大事になってきます。利益化して行く段階で、次のステップを見つけないといけません。

固定費の削減に頼っていては、いつか息切れします。次どうするのか、それを見つけることが本当の意味での再生になるような気がします。

企業再生は1年で評価されるものではないです。単年度の黒字化に安心していては、2年目以降苦戦することになります。

生き残って行けるビジネスモデルを確立した時、再生の出口が見えてきます。小手先のデューデリだけでは無理だと思います。大きな視点でビジネスを再構築する必要があります。

再生は、現場改善だけでなく、この戦略構築が一番大事です。現場改善して利益化を図っている時がチャンスです。

銀行が支援してくれている間に新しいビジネスモデルを構築することが必須のような気がします。