企業再生の局面においては、いろんな方の力を借りることが必要です。当然、銀行にも支援していただけるように話を進めないと行けません。

特に気になるのは、コンサルタントに一任すれば解決するものではないということです。特にコンサルタント会社は、各々特徴を持っています。すべてのことを網羅できる訳はないです。

コンサルタントが提案・支援できる範囲は、企業再生の場合は、ほんの一部でしかないです。

司法書士の先生や税理士・公認会計士の先生、社会保険労務士の先生に不動産鑑定士の先生、最終的には弁護士の先生に診ていただく必要があります。また、企業再生や民事再生のご経験がある方に限られてくると思います。

コンサルタントは診断はできても出口へ向けて最後まで付き合うことは難しいでしょう。それに、最終局面ではコンサルタントではなく、他の士業の先生方の役割になっています。

これが私の今の正直な感想です。業界に精通しているからといっても仕事の内容が違います。出口をどこへ持って行きたいのか、そのためには何が必要なのかをあらかじめ想定してご相談先を探されてはと思います。

業界に精通しているだけでは、役に立たない場合があります。診断後、業務改善のために支援に入ったとしてもBSという大きな問題があります。それを解決
するには一筋縄では行きません。

皆が痛みを伴いながら、出口を想定し、どの方向へ持って行くのか話し合える環境作りが大切です。

特定の方の腕に頼っていては、想定外のところへ行く可能性もあります。大きな会社へ依頼すればするほど、一担当者案件になります。費用と時間に制限がある中での動きとなると、厳しいものがあります。

よく言われますのは、プラットフォームを持っているところへ依頼すべきです。
そのプラットフォームとは、企業再生に関するすべての先生方が揃っているという意味です。そういうビジネスモデルを構築していないと、どこかで躓き、破綻します。

それと超一流のプロの先生方と仕事をさせていただいていると、皆さん自分の分をご存知です。自分の領域を明確に持ち、そこから一線を越えられません。何でもできますという顔をしている方が本当におかしいと思います。

自分がコンサルティグ経験が少しあるからこそ正直に言います。企業再生は、優秀なコンサルタント会社を使っただけでは無理です。プラットフォームが整備・完備されている方へ依頼されてはと思います。