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“外国人材”という成長分野、ビジネスチャンス獲得企業を追う
<株探トップ特集>


kabutan

―人手不足深刻化で浮上する新分野、人材サービス企業に新局面―
 少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少が続くなか、外国人材への関心が高まっている。厚生労働省の調査によると、2016年に日本で働く外国人は「専門的・技術的分野の在留資格」だけでも20万人を突破。政府の骨太の方針でも、「労働市場改革」の一環として、外国人材の大胆な受け入れが打ち出されており、今後さらに増加するとみられている。人材サービス企業でもこれにいち早く対応した企業が今後の勝ち組となるとみられ、そうした企業に注目したい。

●国が外国人材の採用を積極推進

 厚労省の調査によると、16年に日本で働く外国人は「専門的・技術的分野の在留資格」だけで20万994人となり、過去5年間で67%増となった。なかでも最も多いのは情報通信業の3万3656人で、これに製造業、卸売業・小売業が続いている。国では、労働力の確保に加えて、先端技術などを取り込むためにも高度外国人材の受け入れを重視しており、情報通信業の増加はその成果といえる。
 高度外国人材の確保については、韓国や台湾など他の国・地域との獲得競争も激しくなっており、人口との対比では両国は日本よりも受け入れが進んでいる。
 これを踏まえて日本政府では、人手不足の分野を特定して、相手国と2国間協定を結ぶ新しい受け入れの枠組みなどについて検討を進めているほか、外国人雇用のための就労環境の整備促進なども行っており、今後も外国人材の活用は増え続ける見通しだ。

●IT分野で進む外国人材の採用

 こうしたなか、外国人エンジニアの派遣は人材会社が正社員として採用し、企業に派遣する形が一般的であることから、人材サービス業界で、外国人材の採用に向けた取り組みが活発化している。
 前述の在留資格の内訳からもわかるように、特にIT分野が顕著で、これはIoTや人工知能(AI)の普及などを背景に国内でITエンジニアの需要が増えている一方、人材の供給がこれに追いついていない状況が続いているためだ。経済産業省の調査によれば、30年にIT分野の人材不足規模は約59万人に達するとしており、今後もこの傾向は強まるとみられている。

 テンプホールディングス <2181> ではここ数年、外国人材の派遣についてIT分野にも拡大している。18年3月期は50人を採用して、130人規模にする予定で、同分野の強化を図る方針だ。
 また、ヒューマンホールディングス <2415> [JQ]では、17年3月期から外国人のIT人材の採用を開始しており、6月にはタイ、ベトナム、ミャンマーで採用説明会を初めて開催した。今後も中国やASEANなどアジアの人材を中心に採用し、20年3月期には現在の50人体制から750人体制に引き上げるという。


●IT以外でも外国人エンジニアの活用進む

 一方、IT分野以外でも外国人エンジニアの活用が進んでいる。nms ホールディングス <2162> [JQ]では、中国やベトナムに拠点を設けて外国人技術者の採用を図っている。特に中国では現地の大学と連携し、「nms 2年間プログラム」を実施して人材育成にも力を入れているほか、ベトナムでは中途エンジニアを積極的に採用している。
 また、IHI <7013> の海外関連会社ジュロン・エンジニアリング(シンガポール)の日本法人、日本ジュロン・エンジニアリングでは、1991年から、プラント・エンジニアリング分野への外国人エンジニア派遣・紹介事業を開始しており、同分野での知名度が高い。
 さらに、夢真ホールディングス <2362> [JQ]でも、ASEAN諸国を中心とした外国人技術者および外国人実習生の活用支援などに力を入れている。パソナグループ <2168> も、日本貿易振興機構(ジェトロ)とコンソーシアムを組んで、経済産業省から「国際化促進インターンシップ事業<外国人受入インターンシップ>」を受託しており、人材の育成に力を入れている点に注目したい。

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