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求人倍率 バブル期超え 4月1.48倍、43年ぶり水準

日経新聞
 
企業の人手不足感が一段と強まっている。厚生労働省が30日発表した4月の有効求人倍率(季節調整値)は前月より0.03ポイント高い1.48倍だった。バブル経済期の水準を超え、1974年2月以来43年2カ月ぶりの高さとなった。4月は完全失業率も2.8%と低く、雇用情勢は「売り手市場」の様相を強めている。

 有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人あたり何件の求人があるかを示す。4月は2カ月連続で上昇し、バブル期で最も高かった90年7月の1.46倍を上回った。正社員の有効求人倍率は0.97倍で2004年に統計を取り始めて以来最高だった。企業は長期の視点で人手を確保するため、正社員の求人を増やしている。

 新規求人を業種別にみると、製造業が前年同月比7.9%増で求人倍率を押し上げた。自動車やスマートフォン関連の企業が人員確保に動いた。このほか、トラック運転手などが不足する運輸業・郵便業が8.3%増、東京五輪需要が膨らむ建設業が6.9%増だった。医療・福祉業も3.2%増えた。

 総務省が同日発表した4月の完全失業率(季節調整値)は2.8%と、前月と横ばいだった。求人があっても職種や年齢、勤務地などの条件で折り合わずに起きる「ミスマッチ失業率」は3%台前半とされる。3%割れは働く意思のある人なら誰でも働ける「完全雇用」状態にあると言える。

 失業者数は197万人と前年同月に比べて28万人減った。自営業を含めた就業者は6500万人。パート賃金の上昇などを背景に、これまで職探しをしていなかった主婦層や高齢者が働き始めたことで、80万人増えた。
 足元の雇用環境を40年前と比べると、ハローワークに提出される求人票の数と求職者数はともに増えている。大きく異なるのはパート労働者の増加だ。バブル期に10%台前半だったパート労働者の比率は足元で30%を上回る。

 正社員より賃金水準が低いパート労働者を中心に雇用が増えれば、全体的な賃金上昇圧力は高まりにくい。従業員30人以上の企業の現金給与総額(1人あたり賃金)は2016年に1%増にとどまったが、1974年は27%増えていた。

 4月の求人倍率を都道府県別にみるとすべての地域で1倍を上回った。厚労省は「雇用を生む業種が工業地帯を中心とした製造業から、医療や介護など場所を選ばない業種に広がったため」と分析する。74年度は製造業がフルタイム求人の半数近くを占めていたが、現在は10%程度。一方で4月の求人数が最も多い業種は医療・福祉業で、全体の約5分の1を占める。

 大和総研の長内智氏は「地方の小売業ではパート労働者が(年収106万円など)社会保険料の壁を意識して労働時間を減らすため、さらに労働需給が引き締まる悪循環に陥っている」と負の側面を指摘する。

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