最近、経営者の方々とお話ししていると、「高度経済成長の時代の社員は、愛社精神があり、会社のために一生懸命働いていたが、最近の若者にはあまり感じられない。」といった声をよく聞きます。

本当にそうなのでしょうか?

高度経済成長の時代は、右肩上がりで企業業績が向上していたため、終身雇用が当たり前になっていました。そんな中、社員も今いる会社で一生涯働き続けることが前提となっており、自分自身の将来の姿も目の前にいる上司の姿に容易に重ね合わせることができました。
私自身ちょうど新卒として社会人になった頃は、すでにバブルは崩壊していましたが、まだまだ終身雇用が当然という風潮が残っていました。そのため、新卒で入った会社を4年で辞めると決断した時は、周囲の家族や友人などから猛反対されましたし、会社の同僚や先輩との話の中でもよく、今の上司の話題から自然と自分が上司になった時の話題になっていました。
しかし、皆様も御承知の通り、その後、終身雇用は完全に崩壊し、転職も当たり前の時代になりました。仮に自分が今いる会社に一生涯勤めようと思っていても、勤めている会社自体が倒産するかもしれない厳しい時代になって来ています。当然、目の前にいる上司が自分の将来像であるとは考えにくくなり、多くの人が自らで自分の将来像を描いていかなくてはならないと考えるようになります。

では、そんな今の時代のなかで、社員が会社のために一生懸命働くようになるには、何が最も重要になってくるでしょうか?

我々は、大きく3つあると考えています。

一つ目は、経営者が自らの思いや会社の将来の姿を明確にし、積極的に社員に示すこと。
二つ目は、経営者の思いや会社の将来の姿に共感・賛同くれる社員を増やすこと。
三つ目は、経営者と経営者の思いや会社の将来の姿に共感・賛同くれる社員とが共に刺激し成長していける会社としてのしくみや環境が整っていること。

弊社では、経営者とともに3~5年後の会社の将来像(ビジョン)を考え、ビジョン実現に向けて社員の能力開発や評価のしくみづくりのお手伝いしています。

特に、運送業、介護・看護などの医療・福祉事業、廃棄物処理業などの重点分野等の事業者の方には、新たな評価・処遇制度、研修体系制度の導入に対して、各々40万円、30万円を定額助成してくれる中小企業労働力確保助成金という制度が活用できます。

この機会に、将来の会社のしくみづくりにチャレンジしてみませんか?