中国進出で当社が最も重要と考えるキーワードは「保険を掛ける」です。ビジネスを信頼関係で進めたいと考えるのは日本人特有の考え方です。中国人も欧米人もビジネスはあくまでも利害関係としか考えません。肌の色が違う欧米人の場合は、日本人もそれ程簡単に信頼関係が築けるとは考えませんが、肌の色が同じで顔付も似ている中国人に対しては、ついつい信頼関係でビジネスを進められると錯覚し勝ちです。しかし、中国人にとってはビジネスは利害関係であって、利害関係が変われば「信頼関係を裏切る」ことを平気でやります。しかし、ここで「裏切り」と考えるのは日本人だけであって、中国人は利害の利を選んだまでとしか考えません。ここに大きなギャップがあります。
 中国人のビジネスパートナーも、社内の真面目な中国人スタッフも、現地採用の優秀な中国人社員も、彼らの行動の基準はあくまでも利害です。利害関係が変われば、中国人が手の平を返したとしてもそれは当然起こり得ることです。それを日本人が「騙された!騙された!」と騒ぐのは国際人としては失格と思います。世界は決して日本の常識で動いている訳ではありませんから・・・。
 では、どうしたら良いのでしょうか? 「保険を掛ける」です。裏切られないための保険、裏切られた時のための保険、常に最悪の事態を想定して「保険」を掛けて置くという発想が、中国へ進出する日本人・日本企業には不可欠と思います。色々な場面で色々な考え方があると思いますが、「保険を掛ける」ことについて知恵を絞ることです。
 ただ、これは失敗しないためのキーワードであって、成功のためのキーワードではありません。しかし、失敗さえしなければいずれ成功のチャンスは訪れると考えます。
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