マンションの管理を管理業者に委託せず、管理組合が自主的に管理しているマン
ションは、10%に満たない。大部分のマンションにおいて、全部又は一部の管理を
管理業者に委託している。

 多くのマンションにおいて、その管理の全てを管理会社任せにしている状態であ
る。管理業者に業務を委託している管理組合のうち、約83%が分譲会社が提示した
管理業者が管理している。その後に管理業者を変更した管理組合は約13%に過ぎな
い(国土交通省による平成20年度マンション総合調査)。

 管理組合が成熟していない段階で管理組合が主体的に管理業者を選ぶことができ
ないのは仕方のないことである。しかし、その後は管理組合が自分たちの住むマン
ションの管理について主体的にかかわっていかなければならない。

 管理費の見直しや管理会社の変更等はその一環である。また、マンションの管理
を自主管理にするのもその一つである。

 小規模のマンションでありながら、管理業者に管理を委託している管理組合もあ
るし、100戸を超えるマンションでも自主管理をしているマンションもある。

 自主管理といえばマンションの住民が自ら清掃したり、点検したりすると思って
いる方がいる。そうではなく、管理組合が主体的に管理人や清掃員を選ぶというこ
とである。

 自主管理でも管理業者に管理を依頼する場合でも、マンションの住民の労力につ
いては何ら変わらない。

 ただ、管理会社に管理を委託する場合、管理会社が全てそういう人員をそろえて
くれる。自主管理の場合には、管理組合の総会や理事会でそういう人員の選任をし
なければならい。そういう面では、理事に多少の負担がかかるし、住民の管理意識
がなければできない。

 その他修繕積立金等の出納業務について専門家に依頼したり、長期修繕計画の作
成、大規模修繕の実施等を支援するために、マンション管理士を活用することによ
って理事の負担の軽減のみならず、適正なマンションの管理を図るべきである。

 そういう専門家に依頼する費用を考えても、自主管理にすると大幅な管理費の節
約になるのは間違いない。

 特に小規模マンションにおいては多額の管理費を管理会社に支払っておきながら、
将来修繕積立金の不足が問題になることが目に見えているマンションが多い。真剣
に考える時期に来ていると思う。

 ※エースマンション管理士ホームページhttp://acemansyonkanri.law.officelive.com/

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