梅雨時から、日本の気候は湿気がむんむん。。不快指数が高くなりますね。^^;
暑苦しい湿った空気の中では、カエルならぬ、ヒトは不快感が増します。

そういう日の続く中、身体が重く感じ、倦怠感を伴ったり、むくみや、胸のむかつきを覚えたりすることはないですか?
 実は、その症状は、身体の中の「水湿の邪」によって、起こっていることなのです。

 中医学の定義では、私達の体は、気・血・水によって運営されています。
この身体を潤している水分、体液のことを「津液(しんえき)」と呼びます。

 「津液」 が不足すると、口や唇が渇き、皮膚がカサカサしてきます。
さらに、この 「津液不足」が進行すると「陰虚(いんきょ)」と呼ばれる状態となり、手足のほてりやのぼせなどの症状が発生します。

 体を冷やす力を持つ「陰」の力がが足りないために、熱を抑えることが出来なくなったので、ほてりやのぼせが起きるわけです。
手足がほてって眠れないといって、クーラー利かして寝たら、寝汗がかけずに、湿邪はますます溜まったり、冷えによって内臓や関節を痛めることも。^^;

逆に、津液が停滞し過剰になると、体が重くなり、むくみなどの症状も出てきます。
もともと脾の気が弱いと、外湿があるだけで、内湿を生じてしまいます。
脾胃(消化器系)が弱ると、湿気を追い出す力も弱くなるからです。

湿が溜まると、だるさを感じ、むくみ、胃がポチャポチャする、腹部膨満感、食欲不振、吐き気、
 下痢、便秘、めまい、生理不順、気力の低下など、人によって、様々な症状が現れます。

しかも、湿は一度溜まってしまうと取り除くのが大変です。

これからの時期、食中毒だけでなく、湿に対して、食生活には、十分に気をつけてもらいたいものです。
 身体の不調には、日本人の食生活も、大いに関係していますからね。^^;

脾・胃を弱める食材は、意識して摂り過ぎに注意して下さいね。
 湿気が多い時期に、摂り過ぎると脾・胃を弱めるものは、これらの食材です。

①刺身、寿司、生野菜などの生もの
②濃い味つけのもの
③甘いもの
④冷たい食べ物、飲み物(カニ、ジュース類、ビール、水割りなど)
⑤脂っこいもの(焼肉、フライ、ポテトチップなど)

 中医学には「補」う前に、まずは「瀉」すことにより邪の除去を優先させるという考え方があります。
 余分な「水湿」を取り去ってからでないと、せっかくの体に良い成分が体に入っていかないですから。

然るに、「水湿」体質は余分な水分が溜まった状態ですが、体に必要な水分は積極的に摂らなければいけません。
代謝を良くすれば、古い水が溜まってしまうこともないのです。
代謝を良くするには、運動で、体全体の巡りを良くすることが不可欠です。

そして、適度に汗をかけば、体中の余分な湿が出ていくことになります。
ただし、運動が苦手な方や、クーラー漬けの生活の方、運動する気や時間のない方にとっては、その継続はなかなか難しく、だからこそ「水湿」体質になってしまったとも言えますね。^^;

そんな方には、長めのお風呂で、たっぷりと汗をかくことをお勧めします。
しかし、汗をかいたから水分の補給が大事といっても、水分の摂取方法には、気を配ってくださいね。

冷たい水をガブガブ飲むと、これが「水湿」を生み出す原因となります。
特に日本の習慣では、レストランやラーメン店などでも、氷を入れた水やジュースを飲む傾向がありますが、好ましいことではありません。

暖かいほうじ茶や紅茶、ブラックコーヒー、麦茶やはと麦茶を飲むことをお勧めします。
水出しのお茶や沸かさぬ良い水を、がぶ飲みではなく、日中にこマメに飲むのが、最も良い水分補給法です。

風呂上りのビールやチューハイ、ハイボールは、うまいんだけどなぁ。。あまり良くありません。^^;
アルコールを飲むと、水分不足になりますので、ちゃんと水は補給しましょうね。

冷たいもの、甘いものは、分量や頻度を控えめにして、良い水分補給をお忘れなく。
除湿の必要な季節、体内の除湿も、考えてみてくださいね。