2014年 7月の記事一覧

«Prev1Next»
14年07月05日 23時48分09秒
Posted by: kinokagaku

7月7日、七夕の小暑から、いよいよ夏も盛りになりゆき、23日の大暑の頃には暑気甚だしく、
時々にわか雨が降ると暦にあります。

7月は三伏に入る月で、夏至から数えて三度目の庚(かのえ)の日が初伏。
四度目の庚に当たる10日後が中伏となり、立秋以後始めての庚日が末伏となります。


2014年は7月18日が庚寅の日で初伏。
中伏は7月28日の庚子の日。
末伏は庚戌の日の8月7日になります。

三伏(さんぷく)というは、陰陽五行説に基づく選日の1つですが、庚は金の兄で陽の金性です。
火剋金の理で、火性の最も盛んな夏の時期の庚の日は凶であるとして、夏の間の3回の庚の日を
三伏としたものです。

7月中旬から8月上旬にかけては、ちょうど酷暑の頃なので、「三伏の候」「三伏の猛暑」と手紙の
前文に書くなど、酷暑の頃を表す言葉として現在も用いられているのですが
・・最近ではどうなんだろ?

メールはもらうけど、手紙や葉書は減りましたねぇ。^^;

かつて三伏の日は、旅行、種蒔、婚姻、男女の和合は慎むべき日とされましたが、今は昔。(ワラ)
ただ、油照りの酷暑の候ですので、金気に属する肺・大腸・皮膚を守るべく、金気を補い、
辛味を摂ったり、土の気に属する食物を摂ることなどは、漢方の理にも適うことです。


韓国では、三伏(サンボッ)の日にサムゲタン、ユッケジャンまたはポシンタンをよく食べるます。
サムゲタンは、鶏肉に高麗人参、クルミ、松の実、ニンニク、もち米などを入れて煮込んだスープ。
ユッケジャンは、牛肉と色々な野菜、ワラビやモヤシなどナムルをじっくり煮た辛味のあるスープ。
ポシンタン(補身湯)は犬の肉を使用した料理で、言葉通りに体に栄養を補うスープです。w

日本のウナギと同様に、夏場の強壮食品と認識されていて、日本で土用の丑の日にウナギを食べ
るのと同様の風習、考え方といえますね。
どうも韓国の漢方(東医)では、毒を出す「瀉」より、虚を補う「補」の法が多い印象を受けますが?w

日本では三伏の日には、半夏生の日にタコとかの特別な季節の料理はありませんが、
何せ酷暑の候、夏バテしないよう、また冷房病にも注意して、熱くて辛く、
また土気に属する胃・脾を潤すものを意識して摂ることが効果的でしょう。
冷たい甘いものの摂り過ぎは、夏バテ・秋バテの因となりますのでご用心くださいね。


韓国にもあると思うが、中国では三伏の候、多くの漢方系病院で「三伏貼」が行われます。
「三伏貼」とは、「初伏」、「中伏」、「末伏」に、病気に合わせて漢方薬を配合した絆創膏を、
継続して、一回4~6時間、背中などの特効点に貼ることです。

中医学では、一年中で最も暑い夏には、人体から陰陽の陽の気が発散されやすく、
毛穴は開いてくると説きます。
そのためこの時期に、患者の病状に効果のあるツボに湿布薬をすると、体に吸収されやすく、
ぜんそくや気管支炎、慢性的な呼吸器系の疾患や、風邪、鼻炎などの治療を、症状の軽い夏の
暑い時期に行い、冬の発症を最低限に抑えられるよう予防するのです。

夏には、体内の陽気が最も強くなり、血液の循環が活発になります。
それに、毛穴も開いているため、貼られる薬の効きめが容易に吸収されて血液に送られ、

病に冒されたところに届き、治療効果が上がります。
それに、貼り薬は薬を飲むより副作用がずっと少ないのが良いですね。^^

これは「冬の病気は夏に治す」という伝統的な中医学の概念ですが、
運気論でも対冲に当たる6か月後は事象の反転・転換が生じやすいので、
理に適った根治の方法と言えるでしょう。

私も冬の膝痛に対応して、症状の軽い今から、「ビサ入り足裏シート」を就寝時に貼って、
足底から湿毒をデトックスするようにしています。
汗をかくシーズン、体内の毒や邪気も「瀉」して出したいものですね。

冬によく出る症状があるなら、根治を目指して治療・予防するなら、今でしょ!(笑)

冬風邪や呼吸器系の疾患のみならず、冬に出やすい腎、膀胱、足腰、関節、
耳などの症状に対して、今、手立てすることは大変有効ですよ。^^

気光金銀パワーシールを用いて、或いは漢方の貼り薬を使って、もしくは温灸を施して、

夏を乗り切るだけでなく、6か月後を快適に過ごすためにも、
皆さんも手立てしてみては如何でしょう?^^

14年07月05日 23時47分02秒
Posted by: kinokagaku

2014年6月、午年・午月に入りましたが、梅雨入りしても局所で豪雨で、暑い日が続きますね。^^;
ところで午は五行では、火気に当たりますが、火の臓は心で循環器を意味します。

生まれた日から太陽と地球の軌道を分析し、五行に解析した命式を出すと、
火気が旺すれば高血圧が多く、欠すれば低血圧、冷え性が多いのですが、或いは旺じ、

或いは欠けている命式の人は、特に心筋梗塞、狭心症、動脈硬化、脳卒中などを患いやすい
ものです。

国立循環器病センターの調査によると、脳梗塞の発症は、意外にも夏(6~8月)が一番多いの
ですねぇ。^^;
同じ脳梗塞でも、冬は、心臓に発生した血栓が脳の動脈まで流れてひっかかる、
「心原性脳塞栓症」が多いのに対して、夏は、脳の動脈硬化を下地にして、
血管が閉塞しておこる「脳梗塞」が多いのです。

国立循環器病センターでは、夏の脳梗塞が多いハイリスク・タイプは以下の体質の方を挙げて
います。
①高血圧の方
②高脂血症の方
③糖尿病の方
④喫煙習慣のある方
⑤メタボリックシンドロームにあてはまる方

脳梗塞とは、脳に酸素や栄養分を送る血管が何らかの原因でふさがって、
脳の細胞や組織が死んでしまう病気のことですが、
脳出血、くも膜下出血、脳梗塞などを併せて「脳卒中」と言います。

厳密にいうと、脳梗塞は、3つに分類されます。

1.アテローム血栓性脳梗塞:
脳への血管へつながる頚動脈や脳の動脈など比較的太い血管で動脈硬化が進行して、血管
の内腔が狭くなり、血流が妨げられた結果起きる脳梗塞のこと。
危険因子として、高血圧、加齢、高脂血症、糖尿病などが挙げられています。

2.心原性脳塞栓症:
心房細動などの不整脈、心臓弁膜症などが原因で心臓の中にできた血栓が飛んで脳の血管
をふさいでしまう脳梗塞のことで、大きな梗塞になりやすい。
危険因子としては、心臓病、高血圧、高脂血症などが挙げられています。

3.ラクナ梗塞
脳の中でも奥の方の細い抹消の血管がふさがって起きる直径1. 5 cm以下の小さな脳梗塞。
脳の血管は、太い血管から細い動脈へと枝分かれしています。
その細い動脈である「穿通枝(せんつうし:穿通動脈とも言う)」に、直径 1.5cm
未満の小さな梗塞が起きた状態を「ラクナ梗塞」といいます。
危険因子として、高血圧、加齢などが挙げられています。

3つに分類された脳梗塞の中で、ラクナ梗塞は日本人に最も多く、脳梗塞全体の約35%を占め
ています。また、日本人は遺伝的にも細い血管が動脈硬化になりやすいとも言われています。
40歳以上の方では、脳ドックでよく見つかるそうですが、発症が脳梗塞全体の35%であって、
日本人の二人に一人以上がラクナ脳梗塞の予備軍といわれています。

ラクナ梗塞は、他の種類の脳梗塞と違い、大きな発作が起こることはありません。
ラクナ梗塞の症状は「ラクナ症候群」といい、運動麻痺やしびれなどの感覚障害が主に起こりま
す。そして症状は段階的にあらわれて、少しずつ進行していきます。

また、ラクナ梗塞では、梗塞する部分が小さいので、症状が出ないことがあります。
これを「無症候性脳梗塞(むしょうこうせい のうこうそく)」といいます。
症状が出ないということから、「隠れ脳梗塞(かくれ のうこうそく)」とも呼ばれます。

無症候性脳梗塞とは、運動障害や感覚障害などの自覚症状を感じないまま、小さな脳梗塞が
起こるものです。ほとんどが直径5mm以下の小さな梗塞ですが、そのままにしておくと梗塞の
数が増えたり、大きな梗塞が起こったりすることもあります。

そして、発作がない状態のまま、ラクナ梗塞が脳のいろいろなところに発生して、
少しずつ症状が進行していく場合もあります。
これを、「多発性脳梗塞(たはつせい のうこうそく)」といいます。

多発性脳梗塞になると、言語障害、歩行障害、嚥下障害(えんげしょうがい:食べ物をのみこみ
ずらくなる)、などの症状や、認知症(痴呆:ちほう)の症状が現れることになります。

無症候性脳梗塞は比較的高齢者に多く見られ、糖尿病、高血圧、高脂血症などがあると発症
する確率が高くなります。

一番多く、一気に症状が出ないラクナ梗塞は、却って怖いものですね。
「楽な梗塞」って、シャレにもならんし。(ワラ)

脳梗塞は予防が一番ですね。
そこで、 一般的な夏の脳梗塞の予防法をお伝えしましょう。
○汗をかくときは、水分を十分、1日1.5~2リットルを目安に摂る。
○減塩する。

漢方では、人が、水を飲むと、脾(消化器)で吸収して、さらに肺(呼吸器や皮膚)に運ばれ、
これが全身に巡り、腎に戻って再利用され、その間に、適度に汗や尿として排出されるとされます。
この全体のシステムの中で、水分が、津液(しんえきと読んで、身体中の大切で有用な体液)として
利用されなければ、身体が健康的に潤っているとは言えません。

夏に汗がでる時は、気(生命エネルギー)も一緒に失ってしまいます。
気の働きが落ちると身体の代謝機能が低下し、脳梗塞になりやすくなるのです。
ただし、水をがぶ飲みしたり、冷たい物を摂りすぎると、脾(消化器)の働きが低下し、

却って脳梗塞などの病気になりやすくなるので、少しずつの補給が大事です。

暑いときは、体内の熱を血流の循環によって、体表部に運んで、熱を発散させようとするため、
心(心臓)に大きな負担がかかるものです。
心が弱ると、心房細動がおこり、心臓内に血栓ができて、脳梗塞になりやすくなるので、

冷やしすぎない程度に身体を冷やすことと、レモンなどを使って減塩したり、
生玉ネギなど血をサラサラにする飲食が大事となります。

夏は熱を放散させるために、末梢血管が拡張して脳への血液の供給が低下し、一過性の虚血
状態になり、脳内に血栓ができて、動脈硬化により狭くなった血管が、脳梗塞になりやすくなります。

特に、高脂血症や糖尿病の方は血液の粘度が高く、動脈硬化が進みやすいので用心しましょう。

高血圧の方は、夏は、血管が拡張するため、一時的に血圧が下がります。
但し冷房のかけすぎや、秋から冬にかけては、血圧が急上昇して、脳出血になりやすくなります。

予防に勝る治療なし。
持病有れば、それ息災のバロメーター。
健康は健体康心の略ですので、不快指数の高まって行く今日この頃ですが、心に楽しみを持って、
イライラした邪気を払い、夏越の祓を迎えましょうね。^^v

«Prev1Next»