肘関節の痛みを、俗にテニス肘といいますが、テニスに限らず、肘の関節を伸ばしたり、
内側に回すことを頻繁に繰り返すことで、肘関節が痛む症状が起きます。
ボクサー、総合格闘家、バレーボールやバスケットの選手、洋裁師などに多く見られる症例ですね。
この肘痛は、外科や整形外科に通っても、なかなか難治で痛みが引かず、困っている方が、かなり居るものです。
テニス肘などの肘痛は、普通、肘を動かすときには痛みはありますが、五十肩のように運動障害はありません。
もしも、運動中に、突然激痛が起こって、肘が動かなくなった場合は、「関節ネズミ」といって、関節内に軟骨の剥離が生じたのです。
これは、外科的手術・治療のジャンルになります。^^;
もっとも、こうした場合でも、痛みの軽減はできます。

肘痛の特効治療を、お伝えしましょう。

1.2点一字法と反対側圧法
肘の痛むところをよく確かめ、その痛点の上に、銀シール(1円玉)を貼ります。
痛点から、上腕骨に沿って、手首側に2cmほど離れた点に金シール(10円玉)を貼ります。
痛まない方の腕の、痛点と同じ場所に対称点をとり、金シール(10円玉)を貼ります。
痛む銀シールには指を置く程度にし、金シールは他の指で強く押し込んでください。

2.少海と小海
肘を曲げて、肘関節内側の折りジワの先端の延長線にある、グリグリする骨の内側が、心経の「少海」です。
このツボは、肘の内側の痛みを取る特効点です。
肘の横ジワの小指寄りの骨を上腕骨内側上果といいますが、要するにこの、グリグリする骨を、少海と挟んだ外側のくぼみ。
ここが、小腸経の「小海」です。
このツボは、肘の外側の痛みを取る特効点です。
少海と小海を比べ、痛む方に銀シール(1円玉)、痛まない方に金シール(10円玉)を貼り、痛む側は触れる程度、痛まぬ側は強く押し込んでください。
両方痛む場合は、両方に銀シールを貼ります。
銀シールの上からでも、あるいはシールがない場合ときには、家庭療法では、爪楊枝針療法とタバコ灸を組み合わせることが、さらに効果的です。
爪楊枝の先端で、傷をつけない程度に強く、一押し3秒で、一呼吸置いてから、3回繰り返すことを目安にしてください。
その後、火をつけたタバコを痛点に近づけ、火傷しないように注意しながら少し待ち、熱いと感じたら、即座にサッと遠ざけます。
このタバコ灸は、5回繰り返すと良いでしょう。
11円療法では、爪楊枝針療法は、張った後はできませんので、貼る前に行ないましょう。^^;

3.テキストには述べてない、肘痛の特効点、肘リョウと天井(てんせい)
ヒーリング講座では、派生する色々な質問に関して、お教えするのですが、この際、念には念を入れて、お伝えしておきましょう。
「チュウリョウ」は、手の甲を上にして肘を曲げ、折りジワの先端(曲池)から、さらに肘に向かって指を進め、突き当たった骨の内側のくぼみです。
押すと鈍痛があるでしょう?曲池より痛まないとは思いますが。^^
「天井」は、肘を曲げ、肘尖(ちゅうせん:不用意に曲げたままの肘を机に落として、ぶつけたらシビレるところ^^;)から二の腕へ、2cmほどのくぼみにあります。
天井は、肘全体の痛みを取る重要穴で、肘痛のある方は、必ず圧せば痛むので分かるでしょう。

いずれも、痛むなら銀シール、あまり痛まないなら金シールを貼ります。
この2点に対しても、一押し3秒の爪楊枝針を3回、タバコ灸を5回繰り返すとよろしいです。

テニス肘などの肘痛は、強い刺激を連続して肘に加えたため、肘関節の筋肉の付着部に炎症を起こし、痛みが出たものです。
したがって、軽い屈伸運動程度ならまだしも、炎症の原因となった運動は、治るまで避けるようにしましょうね。
^^;