中小企業において組織の多様化は是非とも進める必要がありますが、

顧客ニーズの多様化に対応する必要は無いです。



ユニークなニーズを持っている顧客はごくごく少数です。

殆どの顧客ニーズはバラバラではなく、ある一定の範囲に収まっています。

だから不必要な商品やサービスの種類を増やさないことが大切です。



一例として、ベルの所得階層区分と言うものがあります。

所得の高い順番に


□ スキミング (お金持ち) 3~4%             

■ イノベーター(普通だけれど、新しいモノに飛びつく) 10~15%             

□ フォロワー  (普通、イノベーターの影響を受けたり、
           ペネトレーションの影響を受けたりする)30~35% 

            

■ ペネトレーション(あまりお金に縁がない:価格弾力性によって
             購買意欲が左右される)40~50% 


 

  
                          (出所:NPO法人ランチエスター協会)




そうすると、景気が悪い現在ですと、フォロワーはペネトレーションの影響を受けます。
消費財などでは、価格弾力性に大きな関心があり、安ければ購入するということです。


『中小企業の戦略で価格を下げることは、絶対にやってはいけません』


何故なら、価格を下げるということは、前提要件としてコストを下げなければ
ならないのですから、コストを下げれるか?
ということが大きな問題となってきます。


一般的に、コストを下げようと思えば、大量に作って、
大量に売らなければなりませんので、これは中小企業の
戦略ではありません。


大手は、大量に売れる仕組みを持っています。
ゴールデンでCMを打ったりしてマスをターゲットに
たて×よこの戦略でマインド・シェアを獲得していきます。
何なにといったら、どこどこの会社みたいな感じです。


だから、コストはどんどん下がりますよね、作って売れれば売れるほど、
コストは下がり、圧倒的な地位を確立できます。


『それでは、どうするか』


まずは、販売のエリアを限定しましょう。

次にターゲットも限定しましよう。

『狙うのは、イノベーターです』


感性が豊かで、しかも新しい商品やサービスに対しての関心が高い、
革新層を狙い撃ちにしましょう。


そうすることで、横でじっーと見ているフォロワーも一緒に呼び込むのです。
こういった局地戦で勝利する戦略を考えて下さい。