3カ月毎に調査している7月の日経消費DI業況指数がマイナス14と

前回調査の4月に比べ3ポイント低下したとして、

日経MJでは堅調な消費も一転梅雨入りと報じた。

特に、「消費者の支出意欲」の指標が7月にマイナス16と4月から11ポイントの低下。

中でも外食の3カ月後の見通しが悪化している。


天侯の不順、欧州や新興国の不安要素が一向に収まらないことに

消費者の不安心理が現れているように感じます。

一ヶ月前に内閣府が発表した5月の景気ウオッチャーによると、

「街角景気」指数は前月比3.7ポイント低い47.2ポイントとなり、

2ヶ月連続の低下で好不況の分かれ目の50を割り込んだ。(6/10の街角通信)

消費の踊り場と記載しましたが、街角消費は早くも感じていたようです。


今週の27日(金)は丑の日を迎えますが、そこで又、消費を占う状況が見えると思います。

それまでの5日間で高騰している鰻を値下げする店が増えそうです。

物販・外食の景況感が悪化する中、レジャー消費は底固いようだ。

実際に東京ディズニーランドの入場者数は伸びていると報じているし、

又、夏の海外や国内旅行の予約は昨年を上回っている。


消費者はお金の使い方を絞って来た。

自分の生活スタイルの中で、価値を感じるものに消費を集中するようになっている。


その中で、前回の日経MJの小売業ランキングで客層を拓くために

シニアと若者に照準を当てた投資が目立って来たと報じていた。

2012年上期ヒット商品を見ても、健康に留意した商品が目立つのもその一環だ。

・メッツコーラ、塩こうじ、R-1ヨーグルト、タニタ食堂・・・


又、テレビCMに「あしたのジョー」や「巨人の星」などのように

40年前の漫画ヒーローが登場し、シニアの関心を誘っている。

シニアは新商品を導入するのは遅いが、商品の良さを認めると目移りする事は少ない。

メーカーも小売りも商品を長く愛用してもらう為のマーケティングを強化してきている。


・関西地盤のスーパー、イズミヤは弁当製造や食品加工センターの強化で収益改善を進める。

 今秋にも始める弁当の宅配や店売りの拡販に対応する為に、弁当工場を拡張する。

 弁当はスーパーのなかでも伸びている商材であり、消費者の内食に対応する宅配弁当市場も有望。

 スーパーでは生協やセブンイレブン、外食のワタミ、病院給食の日清医療食品などが

 弁当宅配に力を入れており、対象はシニアを中心にした内食だ。


・今期出店を強化しているライフCOの小型店は高品質の品揃えを取り込みつつ、

 飲料や菓子などでは低価格販売を強化し、消費の2極化を進めている。

 店内にはこだわりの品を集めた「コンセプトコーナー」を約50カ所設けて

 自店の差別化を図り、異なるニーズに対応する。

 
新規出店が進む中小商圏化が進み、店舗も小型店化して来ているが、

地域のシェアを上げるためには、品揃えはの2極化は欠かせない。


・品揃えの2極化で成功して来ているマクドナルドは

 世界で販売しているメニューを順次販売すると報じた。

 フランスの「ル・グラン・トマト」「ル・グランソーセージ」など

 売価は¥390から¥420と高めの設定で販売する。

 以降、各地のバーガーを発売して行く予定で、原田社長は

 「消費者は外食から内食にシフトしており、新市場を掘り起こす」と話している。


・牛丼の吉野家は都内で女性を詰めた試食会で「ジョシギュウ」として

 カロリーを押さえた女子メニューを作ったり、店内の内装を改装したりして

 吉野家の利用が少ない女性客を20%まで高める戦略だ。


これもスーパー同様に限られる商圏の中で、シェアを上げるために品揃え巾を拡大する。

しかし、あくまで自店のブランド・核商品を守りつつ新規顧客を開拓する戦略で

自店の定番商品をおざなりにして、品揃え拡大する事ではない。
 


今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net