先日、「2つの資本主義」で、今の先進国は、実体経済(工業資本主義経済)と金融資本主義経済が混在する経済であると言いました。また、90年代以降リーマンショックまで米国がこの経済構造を利用して世界中から金を集めて金融資本主義をある程度コントロールして人類史上未曾有の長期好景気を実現しました。
しかし、それもサブプライムローンという金融商品を管理しきれずに、本当は他の金融商品と混ぜることにより「ごまかせる」という幻想を自ら抱き、自滅した。
実は、我が国にも同じようなケースで奇跡の繁栄を謳歌した時代がありました。
それは、80年代です。
80年代前半は、世界同時不況の時代でしたが、日本だけは、いち早く回復し、それから十数年好景気を維持しつづけ、「ジャパン アズ ナンバーワン」とまで言われ、世界一の一人当たり国民所得も実現しました。
その要因は、護送船団方式による内需拡大と金融資本主義の拡大により、好景気が維持できたのです。
残念ながら80年代後半から、当時の自民党政権、大蔵省と日銀の無策及び米国の介入によりバブルをコントロールできず、バブルが膨れあがり、そして、あまりにもひどい当局の規制によりバブルが弾け、未曾有の不況に突入してしまいました。